【エアスピネル前走考察】武豊騎手が東京新聞杯(G3)に向け示した今後の課題と可能性。約1年2カ月ぶり勝利で見えた高いマイル適性で「覚醒」?
エアスピネルのこういったシーンは、前々走の菊花賞でも見られた。あの時は3000mの長丁場ということもあって、エアスピネル自身の距離適性のなさも影響したと考えられるが、今回はマイル戦。それもペースの速いマイル戦だ。
それで掛かり気味になった原因は、主に2つ考えられる。1つは単純に久々のレースだったことが影響したこと。そして、もう1つがレースを重ねる度に、掛かる度合いが増している可能性があることだ。
前者の場合は特に問題はないが、後者の場合は由々しき問題だ。いずれにせよ、今回の走りで気性面の現状に関しては、ある程度の答えが見えるだろう。
ただ、前提として道中かなり長い時間掛かり気味だった菊花賞で強敵相手に3着したということは、その影響が見た目よりも小さいことを示している。無論、掛からないに越したことはないが、現時点ではそれほど大きな問題ではないのかもしれない。
また、京都金杯の道中で一時的に頭を大きく上げるシーンがあったが、あれは折り合いを欠いたのではなく、馬群の中で前の馬が下がってきたために馬が驚いただけ。実際に武豊騎手が馬群の外側に退避すると、すぐに落ち着きを取り戻している。
続いて最後の直線に関してだが、特筆すべきは直線に入った直後のラスト400mから200mに到達するまでのエアスピネルの加速だ。