【JRA・フェブラリーS(G1)展望】サウンドトゥルー&カフジテイクの「鞍上問題」で混乱必至!? 大混戦のG1開幕戦で「新ダート王」に輝くのは……!
昨年のダート王者決定戦・チャンピンオンズC(G1)で”脇役”だったはずのサウンドトゥルーが豪快に差し切ってからというもの、年末の東京大賞典(G1)でもアポロケンタッキーが激走、さらに1日の川崎記念(G1)でも伏兵オールブラッシュの逃げ切り……。
本来、芝と比較して強豪馬に堅実なイメージがあったダート路線は今、何かがおかしい。
そして、その”波紋”は19日に東京競馬場で開催されるフェブラリーS(G1)にも、多分に影響を及ぼしそうな気配だ。
登録馬26頭の内、「前走が1着」という条件でさえ、根岸S(G3)を制したカフジテイクただ1頭という有様。混沌としたメンバー構成の中、「おそらく」1番人気を争うであろうサウンドトゥルーとカフジテイクの鞍上が、現時点(2月11日)で共に「未定」という状況。
福永祐一騎手の落馬に、大野拓弥騎手の騎乗停止……アクシデントに次ぐ、アクシデントでJRA・G1の開幕戦は、戦前からすでに大きな混乱の最中にいるようだ。
実績No.1のサウンドトゥルー(せん7歳、栗東・高木登厩舎)は、やはりダート王者の器ではないのだろうか。
目の覚めるような豪脚で掴み取った昨年のチャンピンオンズCは、この馬にとって「名脇役返上」の一戦かと思われた。ところがその後の東京大賞典で3着、川崎記念で2着と、まるで出番が終わった役者のように元のポジションに逆戻り。主役として看板を背負うべき今回も、あくまで”脇役”に徹するのだろうか。
特に単勝1.6倍という圧倒的な人気に支持された前走の川崎記念は、伏兵のオールブラッシュに楽逃げを許し、3馬身差も付けられて敗退。後方から早めに進出を開始したものの、前を潰す「王者の走り」には至らず……まさに「不甲斐ない」の一言に尽きた。
ただ、末脚自慢の本馬にとって、じっくり競馬できる東京で開催するメリットは決して小さくはない。
実際に上がり最速の末脚で、ダート無敗だったアウォーディーに初めて土を付けたチャンピンオンズCのレースぶりは、長い中京競馬場の直線をフルに活かしたものだった。500mを超える東京競馬場の直線は「勝ち」を奪いに行く競馬をするのに、大きな好材料となるはずだ。
ただ、気になるのはやはり主戦の大野騎手が騎乗停止で乗れないことだろう。