フェブラリーS、伏兵ニシケンモノノフと横山典弘が「秘策」を胸に参上? 恒例のポツン炸裂か、それとも「2014年コパノリッキーの変」の再現か?
いったい彼の脳裏にはどのようなレース像が描かれているのだろうか?
今週日曜日に行われる2017年初のG1・フェブラリーS。日本ダート界最高峰のビッグレースに、お手馬ニシケンモノノフとともに挑むのは、長年に渡って中央競馬の最前線で活躍を続ける横山典弘騎手(48)だ。
1986年3月のデビュー以来、今年で現役生活32年目に突入。G1を含む重賞勝利数は150を有に超える大ベテランであり、過去には1991年にナリタハヤブサで、1996年には悲劇の名馬ホクトベガとともに当レースを制覇した経験を持つ。
だが1991年当時の格付けはG3(レース名は「フェブラリーハンデキャップ」)、1996年当時はG2であり、1997年にG1へ昇格した後は、未だに1度も優勝をしていない。つまり、ある意味で横山典弘騎手はまだ「真のフェブラリーS」を制したとは言えない状態なのである。
ちなみに今回コンビを組むニシケンモノノフのキャリアハイは、2歳時に優勝した地方交流重賞の兵庫ジュニアグランプリ(Jpn2)。とはいえ3歳以降は活躍できない期間も長く、初G1挑戦も2歳時の全日本2歳優駿(Jpn1)以来久々となる。それだけに、現状では単なる一伏兵としての扱いしか受けていないのだが…。
レース直前の金曜日。枠順も確定し「さあ、これから予想を始めよう」という競馬ファンの耳に、非常に興味深いニュースが舞い込んだ。スポーツ報知の報道によると、どうやら横山典弘騎手はとある「秘策」を胸に秘めているようなのだ。
「作戦は明かせないけど、思うところはある。全てがかみ合って”バカッ走り”してくれたらという気持ちはある」
なんとも持って回った曖昧な発言ではあるが、「作戦」を明かすわけにはいかない勝負の世界だけに致し方ないところだろう。名手が思い描く「秘策」とはいったい何か。予想する立場からすれば興味は尽きない。
横山騎手といえば、先行馬を唐突に最後方に待機させたり、反対に差し馬をいきなりハナに立たせるなど、競馬ファンの度肝を抜く騎乗を平然とやってのける「天才」ジョッキー。最近でいえば、生粋の追い込み馬だったミツバにいきなり大逃げ打たせ、見事に後続を出し抜いたブラジルCが見事だった。