JRA三浦皇成「チグハグ騎乗」連発にファンの不満爆発!? かつて武豊超えも期待された“元天才”騎手が裏開催で大誤算
12日、阪神競馬場で華やかに行われた阪神JF(G1)は、M.デムーロ騎手のサークルオブライフが完勝で2歳女王の座についた。
1番人気に支持されたナミュールは、スタートの出遅れが響いて4着に敗れた。同馬は前走の赤松賞(1勝クラス)を三浦皇成騎手とのコンビで勝利したものの、本番ではC.デムーロ騎手への乗り替わりとなった。
三浦騎手としても可能なら継続して騎乗したかっただろうが、この日の裏開催である中山のカペラS(G3)にお手馬のダンシングプリンスがスタンバイ。4着に敗れたナミュールに対し、こちらはしっかり勝利と結果を残すことに成功した。
ところが、メインレースこそ快勝したものの、この日10Rまで精彩を欠いていた。の間に全7回の騎乗機会があり、内3レースが1番人気馬の騎乗にもかかわらず、いずれも勝利できなかった。
なかにはチグハグに見える騎乗で敗戦したケースもあり、ネットの掲示板やSNSでは一部のファンから厳しい意見も出ていたようだ。
特に目立ったのが、日曜中山7Rのカフジオクタゴン(牡2、栗東・矢作芳人厩舎)での騎乗だ。同馬は前走の未勝利戦を2着馬に1秒の着差をつけて圧勝。昇級戦となる今回(2歳1勝クラス)も単勝1番人気に支持されていた。
レースでは内枠から好スタートを決めるも、三浦騎手は中団後方の控える選択。向こう正面で他の騎手が動いたときにも手綱を絞って動かないままだった。そして、気がつけば後方2番手のポジションまで下がってしまう。これにはさすがにまずいと焦ったのか、3~4コーナーから慌てて追い上げた挙句、それまでのインからまさかの大外ぶん回し。
勝ち馬は3番手から抜け出し、2着にも逃げた馬が粘り込んだ前残りの展開で、やることなすことすべてが裏目に出てしまった格好だ。素人目から見てもこのレースを制した横山武史騎手との差が分かる騎乗ぶりだった。
他のレースでも全体的に消極的な騎乗が目立っていた日曜の三浦騎手だが、唯一存在感を見せられたのが、メインレースのカペラS(G3)だ。このレースでは、快速馬モズスーパーフレアをピッタリマークする積極策で見事に重賞勝利を挙げ、前半の汚名返上と、G1での乗り替わりの鬱憤を晴らした。
近年着実に勝ち星を増やしながらも、ムラのある騎乗ぶりや大舞台での弱さを指摘されてきた三浦騎手。通算900勝以上を誇る実力派の割に、G1などの大舞台で騎乗依頼の声が掛からない理由には、こういった安定感のなさも影響しているのかもしれない。
若手騎手の台頭が著しい近年、改めて自身の騎乗を見直すことが、悲願であるJRAG1制覇のためにも求められるのではないか。
(文=椎名佳祐)
<著者プロフィール>
ディープインパクトの菊花賞を現地観戦し競馬にのめり込む。馬券はアドマイヤジャパン単勝勝負で直線は卒倒した。平日は地方、週末は中央競馬と競馬漬けの日々を送る。