JRAではあり得ない!? イタリアで名馬が「誘拐」され大騒ぎも、欧州では「歴史的名馬」が誘拐された過去が
1983年、アイルランドに生まれ、エプソムダービーを史上最大の10馬身差圧勝、他にも愛ダービー、キングジョージVI&QESを制し、歴史的名馬となったシャーガーが代表例だろう。
圧倒的な実績とパフォーマンス、当時の国際クラシフィケーションでも140ポンドという破格の評価をなされたシャーガーだったが、種牡馬入りして間もなく「誘拐」されてしまう。その際には犯人グループから7億円以上もの身代金が課せられ、拒否するとその後連絡は途絶え、シャーガーの行方は完全に不明になったという。
この出来事は当時の欧州競馬では衝撃的なものだったようで、1991年のエイプリルフールには「シャーガーは生きていた」と嘘の見出しを出した新聞が発売され、定番ネタにもなった。1999年にはシャーガーの名を冠した騎手招待競走のシャーガーカップが創設され、日本人騎手も毎年のように参加している。
今回の事件はシャーガーほどのインパクトはないかもしれないが、イタリア競馬にとっては大きな打撃だろう。少なくとも、JRAの競馬ではあり得ないことだろうが……。