レインボーラインが受けた30年以上続く「呪い」とは。現役屈指のオールラウンダーは「曽祖父」らの無念を晴らせるか
それは当然、ゴールドアクターが昨年末の有馬記念(G1)でサトノダイヤモンドとキタサンブラックに続く3着馬だったこと。言い換えれば、ここでゴールドアクターに勝てないようでは、この先のG1戦線で激突が避けられないサトノダイヤモンドやキタサンブラックに勝つことが非常に困難になるということだ。
ただ、それ以上にレインボーラインは昨年の「菊花賞で2着」したことで、”富と名声”を手にしたと同時に、古くから競馬界に伝わる強固な”呪い”にかかることになってしまったのだ。
その”呪い”の症状は「G1タイトルに手が届かない」という、今の前途洋々なレインボーラインにとっては最悪の内容だ。
すでに現役馬だけでもサトノノブレスが2013年秋から、サウンズオブアースが2014年秋から、それぞれ”呪い”から抜け出せずにもがき続けている。彼らはともに、レインボーラインと同じ菊花賞2着馬である。
その一方で菊花賞2着馬でありながら、その”呪い”を回避してG1を勝った馬がいる。昨年のドバイターフ(G1)で悲願のビッグタイトルを手にしたリアルスティールだ。
だが、リアルスティールが悲願を達成できたことには明確な理由がある。それは菊花賞までに同年のクラシック「皐月賞もしくは日本ダービーで、連対を果たしていること」だ。
リアルスティールは皐月賞の2着馬であり、1984年のグレード制導入以降でダイナガリバー(日本ダービー1着)、スペシャルウィーク(日本ダービー1着)、テイエムオペラオー(皐月賞1着)、ローズキングダム(日本ダービー2着 ジャパンC繰り上がり優勝)などが同様の理由で”呪い”を回避し、さらなるG1タイトルを手にしている。
しかし、実は1984年のグレード制導入以降、この”呪い”に打ち勝てた馬は1頭もいない。つまり皐月賞、もしくは日本ダービーで連対していない菊花賞2着馬はレインボーラインも含め「すべて」その後G1タイトルに手が届いていないのだ。
過去20年を遡っても、先ほど挙げた2頭を含めて下記の名馬がいる。