昨年の覇者ゴールドアクターに勝つことが「G1制覇」の条件?日経賞(G2)で”中山の鬼”が最強4歳世代の「高き壁」となって立ちはだかる!
主戦の吉田隼人騎手は今回で13戦連続騎乗。完全に手の内に入れており、はっきりいって大きなスキは見当たらない。無論、本番はまだ先だが、昨年の日経賞やオールカマーで示したように鉄砲が利くので、今回もまず自分の力は出してくる可能性が極めて高い。
ただ、その上で一つ不安点があるとすれば、皐月賞馬ディーマジェスティを筆頭とした、レインボーライン、シャケトラ、ミライヘノツバサといった強力4歳勢だ。
これが仮に昨年12月の有馬記念の時点であれば、11月のジャパンCでレインボーラインやディーマジェスティに先着しているだけに、さほど怖い相手ではない。だが、彼らは伸び盛りの4歳馬。この約4か月間で、どれだけの成長力を見せるのかは不透明な部分がある。
ただし、現実的には先述したように中山コースでの本馬を負かせるのは、キタサンブラックやサトノダイヤモンドといったほんの一握りの最強馬のみ。ゴールドアクターという中山では安定して力を発揮できる存在は、他馬にとって極めて高いG1優勝のための「ボーダーライン」となる。
言い換えれば、ここでゴールドアクターを負かせないようでは、少なくともサトノダイヤモンドやキタサンブラックが健在の古馬王道路線でG1勝利を上げることは非常に困難となるということだ。