和田騎手「今回はゲートを出る」敗戦を糧にしたミッキーロケットが大阪杯に参戦! 日経新春杯と京都記念のラップ分析から見える「推し要因」とは…?
「出遅れてくれてむしろ良かった」と、この馬のファンは思っているかもしれない。
前走の京都記念はゲートで後手を踏むロスが響き、2番人気の支持を裏切ったミッキーロケット(牡4、栗東・音無秀孝厩舎)。悔しい敗戦には違いないが、課題が見つかったという意味では収穫のあったレースと言えるだろう。
初のG1タイトルを狙う今回の大阪杯。主戦の和田竜二騎手と陣営側は前走の敗戦を踏まえ、ここまで入念な調整を重ねてきたようだ。
スポーツ報知の取材に対して和田騎手は、「中間はゲート練習に行って、問題ない。前走は構えすぎた面があったし、普通に出ると思う」と語った。
和田騎手の残したコメントからはウィークポイントへの対策がなされた事実、そして今回はある程度前めのポジションでレースを進めることがうかがえる。
確かに敗れたとはいえ着差はコンマ3秒差とわずか。ヤマカツライデンが大逃げする縦長の展開で、中団馬群の前めにつけていたサトノクラウン、マカヒキらが上位を占めたことを考えると、出遅れさえなければ馬券圏内は十分あったはず。悲観するほどひどい敗戦ではないだろう。
さらに京都記念と2走前の日経新春杯を「ある観点」から比較すると、ミッキーロケットが大阪杯で挽回可能と思える「推し要因」がひとつ浮かび上がる。
その観点とは「ペース」。京都記念と日経新春杯の前後半3Fのペース、そして自身が記録した上がり3ハロンのタイムを以下に並べてみた。
京都記念:36秒4-36秒0(34秒5)
日経新春杯:35秒6-36秒4(36秒0)
こう見ると一目瞭然だが、京都記念の前半3Fのペースは日経新春杯よりコンマ8秒も遅い。距離は京都記念の方が200m短いことを考えれば、このタイム差は数字以上にインパクトがあると言っていいだろう。