「直行ローテの是非」桜花賞に挑むミスエルテは能力確かも不安材料多数…。末脚爆発にはファンタジーSの「再現」が必要か？
編集部
こうなってくれば気になるのは、当日の馬体重と気性面。もともとトライアルを回避した遠因には、デビュー以来一貫して減少を続けている体重の問題があった。桜花賞当日の発表には注意を払ったほうがいいだろう。
もう一方の気性面は、馬体重以上に判断が難しい。ファンタジーSと朝日杯FSのパドック映像を見直すと、どちらも二人引きでチャカチャカした動きをしている点は同じ。レース前の挙動から事前に予測をするのは厳しそうだ。
ではファンタジーSと朝日杯FSで何が違ったかというと、「ゲートの出方」がまったく異なっていた。ファンタジーSは他馬より1馬身以上スタートが遅く、一方の朝日杯FSは前述の通り好スタートを切っている。ファンタジーSの川田騎手の動きを見るに、恐らく後の距離延長を見越して折り合いをつけるため、わざとゲートで遅れを取らせてゆったり競馬をさせたのだろう。
今回の桜花賞でも、ファンタジーSと同じくゆったりスタートを切れば、目の覚めるような末脚を発揮するかもしれない。逆に朝日杯FSのようにスタートが決まってしまえば、当時の二の舞いになってしまう可能性もある。ミスエルテの馬券を買う方は、スタートの瞬間に要注目である。