JRA C.ルメールは「低空飛行」も川田将雅、戸崎圭太がデッドヒート! 年始から「バチバチ」のリーディング争いが勃発
東西金杯で幕を開けた今年の中央競馬もはや4日間の開催が終了。ステップアップを目論む古馬や3歳の重賞が行われたが、レース展開を左右する騎手の活躍も目立った。
昨年悲願の全国リーディングのタイトルを手に入れた川田将雅騎手、3年ぶりの関東リーディングに返り咲いた戸崎圭太騎手、ゴールデンルーキー今村聖奈騎手、競馬界のレジェンド武豊騎手も揃って勝利を挙げた。
1987年のデビューから37年連続の重賞勝ちを決めた武豊騎手は、シンザン記念(G3)がJRA重賞350勝目。今年も年齢による衰えを感じさせない華麗な手綱捌きをファンに披露してくれそうだ。
何かと見どころの多かった正月競馬で開幕ダッシュに成功したのは、前半に単独トップに立った戸崎騎手だ。
初日の5日に4勝の固め打ちを見せてリーディングを奪取した。このまま独走かと思われたが、翌日以降はペースダウン。8日には松山弘平騎手に5勝で並ばれ、9日の開催終了時には6勝の2位に終わった。今年は関東だけでなく、7年ぶりの全国リーディングも視野に入る。
これに対し、王者の貫禄を見せつけたのが昨年のリーディング川田騎手である。8日こそ未勝利に終わったものの、9日に4勝を荒稼ぎして急上昇。最終的に7勝を挙げて戸崎騎手から首位の座を奪った。騎乗馬の大半が上位人気だったとはいえ、.708の複勝率は戸崎騎手の.423を大きく上回る好内容。2年連続のリーディングジョッキー獲得に向けて好発進した。
C.ルメールは「低空飛行」…
昨年の1位と2位が存在感を見せた一方で、元気がなかったのはC.ルメール騎手だ。
9日から年始の騎乗を始め、1番人気2回、2番人気1回、3番人気1回の強力布陣ながら、いずれも馬券圏外の低空飛行。休み明けが苦手という噂に違わぬ4戦着外の不振は目についた。後半にペースアップするケースの多いルメール騎手だが、昨年は大きく成績を落としただけに巻き返しが急務だ。
その他の騎手に関しては、昨年3位の横山武史騎手が4位、同4位の松山騎手が5位とまずまずのスタート。短期免許で来日中の外国人騎手は、5勝を挙げたD.イーガン騎手の3位を筆頭に、3勝のT.バシュロ騎手が8位、2勝のB.ムルザバエフ騎手が13位と続いた。中堅騎手は、彼らが帰国するまで騎乗馬の確保に苦労させられそうな雰囲気である。
現時点ではリーディング上位騎手が順調な滑り出しを見せているとはいえ、今年の競馬はまだまだ始まったばかり。昨年は初G1勝利を決めた若手も多く出たように、ニューヒーロー誕生の予感もある。
今年ブレイクするのは、どの騎手だろうか。デビュー年に頭角を現した今村騎手や角田大河騎手の活躍にも注目したい。