日経新春杯(G2)武豊が狙う23年ぶり制覇、土日連勝なら17年ぶりの快挙も

ヤマニンゼスト 撮影:Ruriko.I

 15日に中京競馬場にて伝統のハンデ重賞、日経新春杯(G2)が開催される。

 昨年のジャパンC(G1)3着ほか日本ダービー(G1)でも3着に入るなど実績が頭ひとつ抜けたヴェルトライゼンデを中心に、アフリカンゴールドやサンレイポケットなど個性派の実力馬が参戦し、好レースが期待できるメンバーが登録をしている。

 先週末のシンザン記念(G3)をライトクオンタムで制し、37年連続重賞制覇とJRA重賞通算350勝のダブルで偉業を達成したレジェンド・武豊騎手も菊花賞(G1)以来となるヤマニンゼストで参戦する。

 武豊騎手は日経新春杯に25回騎乗し、過去にはオールドファンなら懐かしく感じるオースミシャダイやシンホリスキー、ライスシャワーの悲劇があった宝塚記念(G1)を勝ったダンツシアトルなどにもこのレースで騎乗。勝ち星は97年メジロランバダ、98年エリモダンディー、2000年マーベラスタイマーで3勝を挙げているほか、2着1回3着2回と好成績を収めている。

 ただ、2000年を最後に勝ち星がなく17連敗中と苦戦。08年2着のダークメッセージは2番人気、11年3着のローズキングダムは1番人気だったほか、昨年15着のフライライクバードは2番人気、21年10着のアドマイヤビルゴ、20年7着のレッドジェニアルはともに1番人気と、決して人気薄の馬に乗っているわけではない。

 むしろ、このレースに限って言えば、17連敗中に騎乗した馬で5番人気以下だった馬は5頭しかおらず、人気に応えられていないという現実がある。

 今年騎乗予定のヤマニンゼストは『netkeiba.com』の予想オッズで4番人気の想定。実際、昨年2着に入って45万馬券の波乱を呼んだ神戸新聞杯(G2)と舞台が同じ中京2200mという優位さがあるだけでなく、中京コースも2戦して2連対と好相性だ。今年は牝馬の参戦がないにもかかわらず、重賞勝ちがないことも勘案されてか、有力どころが軒並み58kgや59kgを背負わされる中、牝馬なみの55kgと軽ハンデに恵まれた。

武豊騎手

 一方、武豊騎手は今年最初のレースとなった5日の中山1Rで今年の勝ち鞍一番乗りを果たしただけでなく、自身が最初の重賞騎乗として迎えたシンザン記念でも勝って、まさに「乗れている状態」。23年ぶりの日経新春杯制覇があってもおかしくはない。

 また昨年こそ2着に入ったが、20年、21年と1番人気が敗れており、人気サイドで決まらない傾向もある。もっとも、その両年の1番人気に武豊騎手が騎乗していた事実はあるが、データ的に4番人気前後なら歓迎材料となる。

土日連勝なら17年ぶりの快挙も

 もうひとつ、武豊騎手は土日開催の重賞で連勝を飾った経験は当然あるのだが、それが遡ること2006年4月29日の青葉賞(G2)と4月30日の天皇賞・春(G1)以来、記録から遠ざかっている。連続開催での重賞制覇であれば07年11月23日の京阪杯(G3)と翌24日のジャパンCダート(現チャンピオンズC・G1)があるが、いずれにしても16年ないし17年も前の話。

 無論、今までチャンスがなかったわけではなく、昨年も前日の愛知杯(G3)をルビーカサブランカで制した一方、日経新春杯ではフライライクバードに騎乗して15着に大敗している。

 今年は23年ぶりの日経新春杯制覇だけでなく、前日の愛知杯にも昨年と同じくルビーカサブランカで参戦予定。昨年は7番人気を覆しての勝利だったが、今年も『netkeiba.com』の予想オッズでは5番人気とまずまず。ここで連覇を飾ってさらに翌日の日経新春杯を制して、17年ぶりの土日重賞制覇と年初から好調なレジェンドの姿が見られるかもしれない。

ゴースト柴田

競馬歴30年超のアラフィフおやじ。自分の中では90年代で時間が止まっている
かのような名馬・怪物大好きな競馬懐古主義人間。ミスターシービーの菊花賞、マティリアルのスプリングS、ヒシアマソンのクリスタルCなど絶対届かない位置からの追い込みを見て未だに感激できるめでたい頭の持ち主。

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