【きさらぎ賞(G3)予想】オープンファイアは「遅い」ので切り!少頭数だから3連複1点で仕留める!
今回は春のクラシックへ向けて活躍馬を輩出している3歳重賞のきさらぎ賞(G3)を予想していく。
先週の振り返り。まずシルクロードS(G3)だが、○マッドクールは3着に残ったものの1着は切ったナムラクレア、2着はノーマークのファストフォースで大ハズレ。ナムラクレアはカンカン泣きすると思ったのだが、上がり32.9秒の剛脚で差されては言い訳もできない。牝馬の割に馬格がある方なので問題なかったのだろう。ファストフォースはマークすると来ない典型的な「相性の悪い馬」になった感がある。
根岸S(G3)は▲バトルクライが3着、△レモンポップが1着までは良かったが、こちらも切ったギルデッドミラーが2着。しかも上位人気で決まってしまい、配当妙味もないレースになった。ギルデッドミラーはマイルまでなら距離不問ということなのだろう。こちらも牝馬ならではの切れ味を見せての2着だった。
予想に戻ろう。
まずは過去10年、馬券に絡んだ30頭の前走データを見ていくことにする。昨年、一昨年は今年と同じく中京の芝2000mで開催されたが、偏りはなさそうなのでまとめて見ていく。
ホープフルS、朝日杯FS、シクラメン賞(1勝クラス)、未勝利戦 各3頭
シンザン記念、京都2歳S、東京スポーツ杯2歳S、こうやまき賞(1勝クラス)、エリカ賞(1勝クラス)、福寿草特別(1勝クラス)、新馬戦 各2頭
条件特別(1勝クラス) 3頭
条件戦(1勝クラス) 1頭
となっている。一応、前走G1が最多の一角を占めているが、春初戦にここを使ってクラシックに備える馬より、単純に賞金加算をしたい馬の方が圧倒的に多いので、前走1勝クラスが約半数。多岐にわたっているので前走1勝クラスであれば、ローテーションはあまり気にする必要はないかもしれない。
続いて人気順の成績を見てみよう。
1番人気 2-2-2-4
2番人気 2-3-2-3
3番人気 2-1-2-5
4~6番人気 3-4-2-21
7~9番人気 1-0-2-22
10番人気以下 0-0-0-5
となっている。上位人気がいずれも微妙な数字を残してきた。近5年に絞ると1番人気が2頭に対して、2番人気と3番人気は3頭ずつといくらか1番人気よりアテにできそうだ。やはりここでも主役は中穴クラスの馬。5番人気以下でも突っ込んでくるので、戦績の割に人気していない馬は気にするべきだろう。10番人気以下は実績がないのと、多頭数になりにくいので度外視していい。
これを踏まえて「◎」は人気サイドだが4番レミージュとする。
前走はエリカ賞。内枠からすんなりスタートを切ってそのままハナに。スローペースに落としてマイペースで逃げ、直線に入っても勢いが衰えず、2番手の馬を競り落とすと後ろから来た馬も並ばせず勝利した。
デビューは8月の小倉で出遅れて後方からの競馬を強いられた結果12着に大敗。間隔を空けて使った11月福島の未勝利で勝ち上がり、前走と連勝している。今回のメンバーでは連勝馬が2頭しかいないうちの1頭で、その2頭以外に2勝馬もいないのでレベルには疑問符が付く。
約1カ月前にフェアリーS(G3)があり、翌週にクイーンC(G3)と3歳牝馬重賞があるせいもあってか、このレースは牝馬の好走例がほぼゼロ。62年の歴史の中で牝馬はわずか3勝。直近ではオークス(G1)を2着した15年のルージュバックの例があるが、その前となると59年も前に遡ることになる。
明らかに牝馬不利のレースではあるが、前走は思い切って逃げたことが功を奏して勝利しており、ほかに逃げたい馬もいないようなので、その気になればすんなりハナを奪えるはず。そして、このレースは意外に前残りするレースで、昨年と一昨年の中京芝2000m開催でも傾向は変わっていない。そうであれば、前残りして馬券に絡む可能性は高いと見て敢えての本命とした。
「○」は5番ロゼルを推す。
前走は1月中山で行われた芝2200mの未勝利戦。最内枠から好スタートを切って中団より後ろに控える競馬。スローで流れるなか、直線に向いて外へ持ち出されてスパートし、前に残っていた2着馬をゴール前交わして勝利した。
デビュー自体は8月新潟の芝1800m戦で、このときも好位より後ろからの競馬で評判馬のフェイトに後れをとって4着。その後に東京芝1800mの未勝利戦を2戦するがいずれも2着で、今年に入ってようやく未勝利を脱出した。
この馬の3戦目の未勝利戦で負けた相手は、後に京都2歳S(G3)で4着に入った馬。また2戦目の未勝利戦は負けたものの好タイムをマークしている。今回注目を集めるオープンファイアが2戦目のアイビーS(L)で3着したタイムが1分47秒9。この馬が2戦目で2着したタイムが1分47秒8。アイビーSを勝ったチャンスザローゼスのタイムが1分47秒5であったことを考えると、未勝利2着ながらリステッド並みのタイムで走ったことになる。この馬の素質の裏付けとしては十分ではなかろうか。
その素質を買って対抗に推してみたい。
「▲」は人気の軸になりそうだが2番フリームファクシを挙げる。
前走は1月中京の芝2000m(3歳1勝クラス)。内目の枠からスタートして中団で控える競馬。直線で外に出されて一気に伸びて先頭に立ち、そのまま後続を断ち切って完勝した。
半姉に秋華賞(G1)やナッソーS(英G1)を勝ったディアドラがいる良血馬。デビューは10月東京の芝2000mの新馬戦だったが、このときは逃げた結果、ミッキーカプチーノにゴール前で交わされて2着に終わった。翌月の阪神芝2000mの未勝利戦で2馬身半差をつけて完勝を飾り、前走で連勝してここに臨んでいる。
単なる良血馬、高額馬ならあっさり切りたいところだが、新馬戦で負けたミッキーカプチーノは後にホープフルS(G1)で5着に入る実力馬。前走負かしたダノントルネードにしても素質を高く買われている馬であり、ここまで相手してきた馬のレベルが高い。加えて前走の走破タイムも今時期の3歳馬なら十分な時計と言える。
評判に違わぬ馬であり、人気するのも当然と思っているが、敢えて印を落としたのは未勝利戦の勝ちタイム故。同じ距離・コースを◎が1カ月後に走った前走より3秒2も遅いのは気にかかるところ。クラスが違うとは言え、◎は前走逃げて勝っているため、同じ2歳時で考えると能力値は◎の方が上ではないか、と考えているわけだ。
前走でこの馬も芝2000mを2分0秒2で勝っているが、◎は2歳時にこれより0.5秒遅れているだけなので、勝ち負けを考えるなら◎の方が上と見ている。とは言え、並の馬でないことは確かなので、人気していても押さえるのは仕方ないところだ。
人気どころではディープインパクトのラストクロップで期待のかかる7番オープンファイアを切り。
前走のアイビーSについては上記の通りで、新馬戦も勝ってはいるが9月中京の芝2000mで2分5秒8はさすがに遅い。前走とて未勝利戦の2着馬と大差ないタイムで3着に負けているなど、持ち時計に不安が残る。切れ味のある脚を持ってはいるが、結局それを活かせる展開にならないと勝ち負けできないとも言えるわけで、この少頭数の中ではそう都合のいいことは起こりにくいだろう。今後化けるかもしれないが今時点では黙って切りだ。
ということで今回は印の3頭で3連複1点勝負としたい。フリームファクシが人気するのは確実だが、1点勝負ならトリガミの心配もなく、印通りに来れば好配当にも期待できるのではないか。