共同通信杯(G3)ダノンザタイガー、レイベリングら大ピンチ!? リアルスティールから続く「8年連続」の法則で浮上する穴馬とは
12日に東京競馬場で行われる共同通信杯(G3)は、クラシックを占う上でも好メンバーが集まった印象だ。
前日の15時現在では、ダノンザタイガー、タスティエーラ、ファントムシーフ、レイベリング、タッチウッドらが単勝オッズで5強を形成。6番人気のウインオーディン以下を大きく引き離している。
ダノンザタイガーは東京スポーツ杯2歳S(G2)2着、ファントムシーフはホープフルS(G1)4着、レイベリングは朝日杯フューチュリティS(G1)で3着と重賞実績は十分。タスティエーラとタッチウッドも前走の新馬を楽勝しており、今年の共同通信杯はこの5頭が中心になりそうだ。
しかし、そんな5強にも気掛かりな点がないわけではない。
近年の勝ち馬の傾向をみると、2015年にリアルスティールが勝利して以降は、8年連続で「前走で上がり3ハロン1位」の馬が勝利中。直線の長い東京のレースだけにありがちな傾向だが、実は5強の中ではタッチウッドしか該当する馬がいない。
そうなってくると、穴馬にも目を向けたい。
「8年連続」の法則で浮上する穴馬とは
6番人気以下が予想される馬の中で「前走上がり1位」はコレペティトールとロードプレイヤーの2頭だが、警戒したいのは後者ロードプレイヤー(牡3、美浦・尾形和幸厩舎)の方だ。
昨夏の新潟・芝1800mでデビューしたロードプレイヤーは、中団から上がり32秒5の強烈な末脚を繰り出して勝利。この時、2着とは僅かアタマ差だったが、3着以下には5馬身差をつける好内容だった。
レース後には、鞍上を務めた田辺裕信騎手が「調教の感じから、おっとりした感じなので、使いつつ良くなる馬だと感じていました。そんな感じでデビュー戦を勝つことができて、この馬としては良いスタートが切れました」とポテンシャルを評価。
ちなみに2着だったブレイディヴェーグは、11日の未勝利戦で2着に6馬身差をつけて圧勝しており、負かした相手にも不足はない。
続く百日草特別(2歳1勝クラス)では2着に敗れたものの、勝ったのはのちにホープフルSで3着するキングズレイン。敗れたとはいえ、上がりではキングズレイン(33秒7)を大きく上回る33秒1をマークしており、負けて強しの内容だった。ホープフルSの4着馬ファントムシーフが5強に評価されているのだから、この馬が割って入っても何ら不思議はないだろう。
これだけの馬が低評価に留まっているのは、前走の京都2歳S(G3)が振るわなかったからだ。7着に敗れたが、鞍上の岩田望来騎手が「3コーナーまでは良い感じでしたが、4コーナーでアクシデントがありました」と振り返った通り、他馬と接触する不利の影響が大きかった。
それでも、最後の直線は後方14番手から7着まで猛追。先述した通り、この末脚は上がり最速だ。逃げたグリューネグリーンが勝利する流れだったことを加味すれば、決して悪い内容ではなかった。
今回は田辺騎手に再び手綱が戻る上に、連対を外していない左回りと条件は好転。ダノンザタイガー、タスティエーラなどに目が行きがちだが、8年連続で継続中の法則に該当するロードプレイヤーだけに侮れない存在だ。