二冠牝馬娘「5馬身差」圧巻デビューV! 5月のオークス(G1)最大の惑星に?
19日、小倉競馬場の5Rに行われた3歳未勝利(芝2000m)は、今回が初出走だった1番人気ミッキーゴージャス(牝3歳、栗東・安田隆行厩舎)が勝利。4角早め先頭から、2着に5馬身差をつけて初陣を飾った。
フルゲート18頭で争われた一戦。ミッキーゴージャスと鞍上の斎藤新騎手は無難にスタートを決めて前から5番手の位置取り。前半1000m通過61秒7のペースを、手応えよく追走して後半戦に入る。
3コーナー付近から進出を開始すると、抜群の行きっぷりをみせ最終コーナー半ばで先頭に躍り出る。最後の直線は馬場の真ん中を豪快に伸びて後続をちぎり捨てた。
「既走馬相手の初陣となりましたが、道中のレースセンスも抜群で重馬場もほとんど苦にしていないように見えました。今回のメンバーの中では力が一枚も二枚も抜けていましたね。
デビューこそ遅くなりましたが、その分ここを叩かれての上積みも相当に見込めそうです。今日の勝ちっぷりを見る限りだと、この先かなりの出世が期待できる1頭なのではないでしょうか」(競馬誌ライター)
ミッキーゴージャスは父が2018年の宝塚記念(G1)を勝ったミッキーロケット、母は15年の牝馬二冠ミッキークイーンということで、本馬を所有する野田みづきオーナー縁の血統馬だ。
5月のオークス(G1)最大の惑星に?
レース後のSNSやネット掲示板などには「デビュー勝ちおめでとうございます」「これはロマン溢れる配合」「勝ち方もゴージャスだった」という祝福のコメントが集まることに。また、中には「母娘でオークス(G1)制覇を期待してます」という声もあった。
今年のオークスが開催される5月21日まで残り約3ヶ月しかないものの、06年にはカワカミプリンセスが2月26日デビューから同レース優勝を決めている。本馬も、ここから樫の女王へと輝くのは決して不可能ではない。
「現時点ではまだ収得賞金が心許ないミッキーゴージャスですが、母も制している忘れな草賞(L)あたりに挑戦して結果を出すことができれば、その後は大舞台参戦なども見えてくるのではないでしょうか。
ちなみに09年には3月1日にデビュー勝ちを決めたデリキットピースが、2戦目に忘れな草賞を制して、わずか3戦目にオークスまで駒を進めたという例もあります」(同)
斎藤騎手はレース後、「センスのいい走りで、フットワークもよかったです」とミッキーゴージャスを高く評価。所属する安田隆厩舎の管理馬では先月29日のコーリングユー以来、今年2勝目となった。
なお師匠の安田隆師は来年2月をもって定年を迎えるため、今年が最後のクラシック挑戦となる。果たして、この師弟コンビがオークス最大の惑星となるのだろうか。