「歴代3位」好時計の逸材が挑む権利取り、第2のエフフォーリアになる可能性も?

 5日、中山競馬場の芝2000mで行われる弥生賞ディープインパクト記念(G2)。3着以内の馬に皐月賞(G1)の優先出走権が与えられる。

 今年60回目を迎える伝統のトライアルで権利取りに挑むのが、昨年11月以来の実戦となるレヴォルタード(牡3歳、美浦・手塚貴久厩舎)だ。

 まだ未勝利を勝ったばかりの1勝馬だが、前走の勝ちタイム1分59秒4は昨年行われた東京芝2000mの2歳戦・全14レースのなかで最速。これに次ぐ時計を出したキングズレインは、昨年暮れのホープフルS(G1)で3着に好走している。

 また、上記の時計は歴代でも3位に入る好タイムなのだが、4位は3年前の弥生賞を勝ったサトノフラッグだ。今回はいきなりの重賞挑戦になるものの、時計面だけをみると通用する下地は十分にありそうである。

「レヴォルタードはここまで東京競馬場でしか走っていませんが、母は現役時代に中山競馬場で重賞2勝をあげ、そのコース適性の高さから牝馬にして皐月賞に挑戦したバウンスシャッセです。

本馬を管理する手塚師も『あまり上がりが速くないので、中山は合いそう』と話していることから、コース替わりが大幅なプラスと出る可能性もあるのではないでしょうか」(競馬誌ライター)

横山武史騎手 撮影:Ruriko.I

 なお、今回の鞍上は前2走で手綱を取ったC.ルメール騎手に替わり、新コンビの横山武史騎手が予定されている。

第2のエフフォーリアになる可能性も?

 今年キャリア7年目を迎えた24歳の若武者は、年初の中山開催で15勝をマークして開幕ダッシュに成功。先週も土日で7勝の固め打ちを見せるなど、現在は全国リーディングのトップに立っている。

 ただ、先月12日の京都記念(G2)には相棒のエフフォーリアと挑んだものの、勝負どころで心房細動を発症して競走中止となってしまった。後日、同馬は電撃引退が発表され、美浦トレセンを退厩する際に同騎手は「たくさんのことを学ばせてもらい、感謝しきれない」と涙ながらに話した。

 そんな横山武騎手だが、G1勝利は意外にも一昨年のホープフルSを最後に1年以上も遠ざかっている。コンビでG1・3勝をあげたエフフォーリアも現役を退いた今、そろそろまた新たな怪物候補と巡り会いたいところかもしれない。

「ちなみにレヴォルタードは、そのエフフォーリアと同じエピファネイア産駒。また、所有するオーナーも同じくキャロットファームになります。

さすがに無敗の4連勝で皐月賞を制した馬と比較するにはまだまだ早いですが、今週の弥生賞で強い競馬を見せて、引き続き横山武騎手の手綱で本番まで勝つようなら、第2のエフフォーリアと呼ばれるようにもなるかもしれませんね」(同)

 1日に行われた最終追い切りでレヴォルタードは横山武騎手を背に、昨年の香港ヴァーズ(G1)勝ち馬ウインマリリンに先着するなど絶好の動きを見せている。果たして、実戦でも鞍上を唸らせるような走りを披露することができるだろうか。

GJ 編集部

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