「超絶悲報」の続く騎手にトドメの一撃!? 恐れていたことが現実に…「不運過ぎる」近況にファンも同情

戸崎圭太騎手 撮影:Ruriko.I

 年始の中山金杯(G3)をラーグルフとのコンビで優勝し、開幕から絶好調のように思われた戸崎圭太騎手だが、最近はとことん不運続きである。

 2月のフェブラリーS(G1)では、2番人気ドライスタウトで4着に敗れ、優勝したレモンポップは自身が主戦を任されていたパートナーという残酷な結果。初騎乗で回ってきた有力馬を勝利に導いた坂井瑠星騎手の手腕も見事だが、戸崎騎手としても「俺が乗っても勝てた」という想いがあったに違いない。

 他の騎手に乗り替わった馬にG1を勝たれるという憂き目に遭った戸崎騎手だが、ツイていないときは得てして負の連鎖が続くものだ。

 阪急杯(G3)で騎乗を予定していたピクシーナイトが回避したため、最終的にショウナンアレスに騎乗して5着に敗れた一方で、同日の中山記念(G2)を8番人気で2着に好走したラーグルフは先述の中山金杯で騎乗していた相手。先約のあるピクシーナイトを優先するために乗り替わりとなったものの、その胸中は複雑だっただろう。

 2週続けて乗り替わった馬に勝たれるという最悪の結果は免れたのだが、戸崎騎手の不運はまだ続いた。

 翌週の土曜阪神で行われたチューリップ賞(G2)では、1番人気ドゥーラと挑んだ戸崎騎手。こちらはお手馬ではなく斎藤新騎手から乗り替わり。悪い流れを断ち切るには絶好のチャンスが舞い込んだのだから、是が非でも結果を残したかったはずだ。

 ところが、肝心のレースでは最後の直線で行き場をなくしたまま、内を狙った挙句に他馬と接触する致命的な不利を受けてしまい、まさかの15着。レース後のコメントで「他馬にぶつけられる形のかわいそうな競馬になりました。そこで戦意喪失した感じでした」と振り返ったが、騎乗ミスと受け取られてもやむを得ない内容に、SNSでは戸崎騎手の騎乗に疑問を投げかけるファンも少なからずいた。

 また、日曜の弥生賞ディープインパクト記念(G2)でも、当初騎乗を予定していたミッキーカプチーノが回避。その後、有力馬のマイネルラウレアとのコンビも発表されたが、こちらも回避となり、最終的にレースで騎乗したのは最低人気のフォトンブルーだった。

 10頭立てのレースで最低人気ながら5着に入ったことは健闘といえるのだが、出走していたなら勝ち負けの期待が大きかった2頭に比べると、どうしても戸崎騎手の不運ばかりが目に付いてしまう。

「超絶悲報」の続く戸崎圭太にトドメの一撃!?

レモンポップ 撮影:Ruriko.I

 こうしてまとめているだけでも、乗り替わった馬が次々に好走し、乗ったら乗ったで騎乗ミスといわれる状況は、まるで何かに憑りつかれたのではないかと思えるほど。そんな戸崎騎手にトドメの一撃となったのが、フェブラリーS優勝馬レモンポップの坂井騎手とのドバイゴールデンシャヒーン(G1)への挑戦だ。

 坂井騎手でG1を勝ったとはいえ、元々は戸崎騎手のお手馬であり、コンビ再結成を期待する声も上がっていた中で事実上の解雇通告に近い陣営からの発表。本馬を管理する田中博康調教師は坂井騎手の起用理由について「初めて1200mを使うので、乗ったことがあるジョッキーが理想でした」とコメントしている。

 だが、坂井騎手が海外経験豊富なことは重々承知の上でも、8戦7勝2着1回の戸崎騎手を差し置いて、1度しか乗っていない騎手に依頼したのは、あまりにも手厳しいと言わざるを得ない。一部では、このまま戻ってこないと噂されていたレモンポップだが、恐れていたことが現実になった。

 にわかに信じがたいほどの災難が続いた戸崎騎手。「超絶悲報」をバネに巻き返すことが出来るだろうか。

高城陽

大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

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