川田将雅、C.ルメール、戸崎圭太「最強軍団」の天下!? M.デムーロ、藤田菜七子ら大苦戦…ジョッキー界に起こっている異常傾向とは

撮影:Ruriko.I

 皆さんは「血液型」について、どうお考えでしょうか。

 2007年から8年にかけて文芸社から出版された『〇〇型自分の説明書』シリーズ(Jamais Jamais)が大ヒットしたように、日本人は世界的に見ても血液型への関心が高いことで有名です。本著の他にも占いや性格診断など、血液型によって特徴が異なる傾向は、今の日本社会における常識といっても言い過ぎではないでしょう。

 もちろん血液型の傾向とは真逆の性格の人もいたりします。それで「性格に血液型なんて関係ない」という人もいますから面白いですよね。

 そんな中、現在のジョッキー界にちょっとした偏りが起きていることをご存知でしょうか。

 川田将雅騎手が念願の初首位に輝いただけでなく、史上4人目の騎手大賞までゲットした昨年の騎手リーディング。ただ、順位こそ入れ替わってもトップ10の顔ぶれは毎年お馴染みのメンバーといった感じでした。

2022年 JRA騎手リーディング

1位 川田将雅騎手
2位 戸崎圭太騎手
3位 横山武史騎手
4位 松山弘平騎手
5位 C.ルメール騎手
6位 岩田望来騎手
7位 福永祐一騎手
8位 坂井瑠星騎手
9位 吉田隼人騎手
10位 鮫島克駿騎手

 では、ここで問題です。上記10傑のうち川田騎手、戸崎騎手、松山騎手、ルメ-ル騎手、岩田望騎手、福永騎手(現調教師)、鮫島駿騎手ら7名に共通している点は?

 ここまでの話の流れからお気付きの読者もいらっしゃると思いますが、そうです!
答えは「全員がB型」ということです。

 ちなみに日本血液製剤協会によると、日本人におけるABO式血液型の割合は、おおよそA型40%、O型30%、B型20%、AB型10%といわれているそうです。簡単に言えば10人いれば4人がA型、3人がO型、2人がB型、1人がAB型になるのが平均的ということでしょうか。

 ところが昨年のリーディングトップ10は、10人中7人がB型(1人フランスの方がいらっしゃいますが)。これは「B型はジョッキーに向いている」と言えるかもしれません。

 もちろん偶然偏っただけかもしれません。ただ、実は残り3名の横山武騎手、坂井騎手、吉田隼騎手は全員O型。それに加えて現役通算勝利数が1位と2位の武豊騎手や横山典弘騎手といったレジェンド級のジョッキーもO型です。O型もなかなかのジョッキー向きの性格なんじゃないでしょうか。

 一方、日本人で最も多いはずのA型はトップ20まで対象を広げても横山和生騎手、M.デムーロ騎手、田辺裕信騎手の3名が該当するだけ。AB型は藤岡康太騎手だけでしたが、こちらはある意味、統計通りと言えるかもしれません。

 騎手はアスリートなので、馬の扱いが上手なことが最も重要だと思います。ただ、同時に昔から「馬7 騎手3」と言われている通り、どんなに上手な騎手でも強い馬に乗れないと勝てないのが競馬。

 勝負の要である騎乗馬を決めるのが馬主さんや調教師といった人である以上、やはりお付き合いは大切でしょうし、ジョッキーの性格も成功の大きなカギを握っていることでしょう。最近では「騎手の政治力」なんて言われたりしますね。

今村聖奈騎手 撮影:Ruriko.I

 ちなみに昨年、大ブレイクした今村聖奈騎手もB型です。私が敬愛する藤田菜七子ジョッキーはA型……大変?でしょうが、頑張ってほしい!

 今年のルーキー6名では、一番乗りで勝ち星を挙げた小林勝太騎手、それに石田拓郎騎手がB型。女性ジョッキーとして注目される小林美駒騎手、河原田菜々騎手の2人がO型。田口貫太騎手がA型で、佐藤翔馬騎手がAB型だそうです。

 いずれ「この新人はB型だから素質ある!」とか「A型だけど頑張ってほしい!」とか、言われる時代が来るのでしょうか。現在の“B型天下”が今後どう変わっていくのか、そういった面で競馬を楽しむのも面白そうです。

藤田ハチ子

大手新聞社勤務を経て、藤田菜七子騎手のデビューと同時期にGJ編集部デビュー。2日遅れだったことで「ハチ子」と命名される。以来、渋谷の忠犬ハチ公像にどこか親近感を覚える。法則、オカルト好きでTOCANA愛読者。毎年、日本ダービーで1枠からの流し馬券を買うのが恒例行事。

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