祝WBC優勝!マイアミの次はドバイだ!侍ジャパンに続くイクイノックス、そしてJRA最高の二刀流パンサラッサの激闘を見逃すな!

パンサラッサ 撮影:Ruriko.I

 アメリカのマイアミで行われた2023WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の決勝戦は、日本が劇的な勝利でアメリカを下し優勝、感動的なフィナーレで幕を閉じた。

 日本中が大谷翔平選手、村上宗隆選手、ダルビッシュ有選手らの活躍に感動したが、一方でWBCが終わったことで「侍ジャパンロス」という言葉も聞かれる。

 確かに全試合の視聴率が40%を超え、そして日本が世界のトップに立った瞬間は永遠に語り継がれるもの。あの感動と興奮を超えるものはなかなかない。そんなロスを感じている人たちに注目していただきたいのが、今週末にドバイで行われる競馬の国際競走ドバイワールドCデーだ。

 ドバイワールドC(G1)を含め6つの重賞レースに、日本からJRAに所属する27頭が遠征。武豊騎手が騎乗する昨年のダービー馬ドウデュースは無念の回避となったもののサウジC(G1)を勝利し約13億円を手にした世界の二刀流パンサラッサを筆頭に、現役日本最強馬と目される昨年のJRA年度代表馬イクイノックスら精鋭がズラリ。特にパンサラッサがドバイワールドCを勝利し優勝賞金・約9億2000万円を手にすれば、生涯獲得総賞金は驚異の27億円を超えて、日本だけでなく世界最高賞金獲得馬になるというから恐れ入る。

 パンサラッサは芝とダートのG1レースを制し二刀流と呼ばれているが、今回のWBCで侍ジャパンが手にした賞金4億500万円の倍以上の賞金を、わずか2分ほどのレースで獲得するのだからそのインパクトは絶大、本家二刀流である大谷選手も驚きの一戦といえるだろう。

 まずは各レースに出走する馬をまとめてみた。

■ドバイゴールデンシャヒーン(G1)ダート1200m

ジャスティン   (牡7 矢作芳人厩舎)2020カペラS(G3)1着
リメイク     (牡4 新谷功一厩舎)2022カペラS(G3)1着
レッドルゼル   (牡7 安田隆行厩舎)2021JBCスプリント(G1)1着
レモンポップ   (牡5 田中博康厩舎)2023フェブラリーS(G1)1着

 

■ドバイターフ(G1)芝1800m

ヴァンドギャルド (牡7 藤原英昭厩舎)2021ドバイターフ(G1)2着
セリフォス    (牡4 中内田充正厩舎)2022マイルCS(G1)1着
ダノンベルーガ  (牡4 堀宣行厩舎) 2022天皇賞・秋(G1)3着

 

■ドバイシーマクラシック(G1)芝2410m

イクイノックス  (牡4 木村哲也厩舎)2022JRA年度代表馬・2022有馬記念(G1)1着
ウインマリリン  (牝6 手塚貴久厩舎)2022香港ヴァーズ(G1)1着
シャフリヤール  (牡5 藤原英昭厩舎)2022ドバイシーマクラシック(G1)1着

 

■ドバイワールドカップ(G1)ダート2000m

ヴェラアズール  (牡6 渡辺薫彦厩舎)2022ジャパンC(G1)1着
ウシュバテソーロ (牡6 高木登厩舎) 2022東京大賞典(G1)1着
カフェファラオ  (牡6 堀宣行厩舎) 2022フェブラリーS(G1)1着
クラウンプライド (牡4 新谷功一厩舎)2022UAEダービー(G2)1着
ジオグリフ    (牡4 木村哲也厩舎)2022皐月賞(G1)1着
ジュンライトボルト(牡6 友道康夫厩舎)2022チャンピオンズC(G1)1着
テーオーケインズ (牡6 高柳大輔厩舎)2021チャンピオンズC(G1)1着
パンサラッサ   (牡6 矢作芳人厩舎)2023サウジC(G1)1着

 

■ゴドルフィンマイル(G2)ダート1600m

ウインカーネリアン(牡6 鹿戸雄一厩舎)2023東京新聞杯(G3)1着
バスラットレオン (牡5 矢作芳人厩舎)2022ゴドルフィンマイル(G2)1着
ラウダシオン   (牡6 斉藤崇史厩舎)2020NHKマイルC(G1)1着

 

■UAEダービー(G2)ダート1900m

ゴライコウ    (牡3 新谷功一厩舎)2022JBC2歳優駿(G3)1着
コンティノアール (牡3 矢作芳人厩舎)2022カトレアS(OP)1着
デルマソトガケ  (牡3 音無秀孝厩舎)2022全日本2歳優駿(G1)1着
ドゥラエレーデ  (牡3 池添学厩舎) 2022ホープフルS(G1)1着
ペリエール    (牡3 黒岩陽一厩舎)2023ヒヤシンスS(L)1着


 以上のように今年のドバイWCデーは豪華絢爛、G1級の優勝馬はなんと17頭。まさに日本中が注目する一戦である。もしかすると、このタイミングで起きたWBC優勝は、日本馬にとって大きな後押しとなるかもしれない。

 そこで過去に日本がWBCを優勝した時のドバイWCデーの成績を調べてみた。

 まず日本が初めてWBCを優勝した2006年のドバイWCデーは、ユートピアが武豊騎手を背にゴドルフィンマイルを勝利。そしてC.ルメール騎手とハーツクライがドバイシーマクラシックを勝利した。続いて日本がWBC連覇を果たした2009年は、カジノドライヴがドバイワールドCで8着、ドバイゴールデンシャヒーンでバンブーエールが4着、ドバイデューティーフリーでウオッカが7着と成績は振るわなかったが、日本馬の出走はこの3頭のみと少なかった。

 今年は2006年にドバイシーマクラシックを制したハーツクライの産駒ダノンベルーガが出走するが、親子でドバイのG1制覇となれば歴史的快挙。WBCで日本の野球が世界最強であることを証明した。その勢いを持って週末のドバイでは、日本の馬たちが世界最強であることを証明してもらいたい。

仙谷コウタ

初競馬は父親に連れていかれた大井競馬。学生時代から東京競馬場に通い、最初に的中させた重賞はセンゴクシルバーが勝ったダイヤモンドS(G3)。卒業後は出版社のアルバイトを経て競馬雑誌の編集、編集長も歴任。その後テレビやラジオの競馬番組制作にも携わり、多くの人脈を構築する。今はフリーで活動する傍ら、雑誌時代の分析力と人脈を活かし独自の視点でレースの分析を行っている。座右の銘は「万馬券以外は元返し」。

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