大阪杯(G1)『世界のKAWADA』とコンビ再結成で準備は整った! ヴェルトライゼンデが屈腱炎を乗り越え、初のG1制覇を目指す!
4月2日には阪神競馬場で大阪杯(G1)が開催される。
ドバイワールドカップデーに国内の主力メンバーが集結した中、大阪杯(G1)では去年の牝馬クラシック二冠馬スターズオンアースやエリザベス女王杯(G1)を制覇したジェラルディーナなど、国内での中距離のスペシャリストたちが揃う。
そのメンバーの中でもヴェルトライゼンデ(牡6歳、栗東・池江泰寿厩舎)に注目したい。
同馬は2021年に競走馬にとって不治の病とされる屈腱炎を発症して長期間の休養を余儀なくされたが、現役続行に向けてじっくりと調整を行った。その甲斐あって、昨年の鳴尾記念(G3)では1年4カ月ぶりのレースを制して見事に復帰戦を飾る。ネットでは「重賞初制覇、おめでとう!」「おかえりなさい」とファンから温かい言葉が寄せられた。
その後もジャパンC(G1)で見せ場十分の3着、前走の日経新春杯(G2)では稍重、斤量59キロもなんのその。優勝して他馬との格の違いを見せた。屈腱炎を発症していたとは思えないほどの活躍ぶりには驚かされる。
屈腱炎を発症して惜しまれつつ引退した馬は数多い。しかし、同馬のポテンシャルを信じて引退ではなく現役続行を望んだ陣営の選択は見事に功を奏した。ヴェルトライゼンデの今後の活躍にファンは夢が膨らむ。
『世界のKAWADA』とコンビ再結成で準備は整った!
日経新春杯後は間隔を空け、父ドリームジャーニーが制覇した6月の宝塚記念(G1)かと思いきや、大阪杯を選択した。鞍上にデビュー戦以来のコンビとなる昨年のリーディングジョッキー川田将雅騎手を確保したのは、陣営の何が何でもG1を制覇するという姿勢が伺える。
川田騎手は26日時点で、41勝と勝利騎手ランキングで1位と今年も絶好調だ。
しかも、先日開催されたドバイワールドカップ(G1)では日本人騎手として初めての優勝という偉業を成し遂げた。もはや日本に留まらず、世界でも結果を出している川田騎手なら応援するファンにとっても心強いジョッキーだ。
2週前の追い切りにも騎乗しており、久しぶりのコンビ再結成に感触を確かめた川田騎手。また1週前追い切りでは栗東の坂路で4F51秒2、ラスト1F11秒9の好時計をマークし、池江調教師は「阪神は初めてだけど、ダメではないと思います」と意気込んでいる。初のG1制覇に向けて、着々と調整を進めていた苦労は実るだろうか。
これまでG1成績は2着1回、3着2回と地力を見せている。屈腱炎を乗り越えてG1制覇を達成した不屈の名馬として、後世に語り継がれるような存在になってほしい。