今村聖奈「桜花賞見学」に続く悲報…JRA平地競走最大着差V「あの超大物」が武豊に乗り替わりに
9日、阪神競馬場で行われる桜花賞(G1)。今年はエルフィンS(L)の勝ち馬ユリーシャが5日時点で除外対象になるなど、出走のボーダーラインが非常に高くなっている。
そんな中、収得賞金順で出走を確実にしていた昨年のファンタジーS(G3)優勝馬リバーラだったが、今月始めに同馬を管理する高柳瑞樹調教師が脚部不安の発症を発表。惜しくも回避することになった。
これにより桜花賞を見学濃厚となってしまったのが、リバーラに騎乗を予定していた今村聖奈騎手である。
もともと同馬はデビューから5戦全てで関東の石橋脩騎手が手綱を取っていたのだが、2走前の阪神ジュベナイルF(G1)ではシンガリの18着に敗れると、3番人気に推された前走のフィリーズレビュー(G2)でも12着に敗退。桜花賞ではオーナーサイドの希望で今村騎手との新コンビが組まれる予定だった。
「ここ2戦は見せ場を作れずに敗れているリバーラですが、ファンタジーSを勝ったときのようにハナを奪えれば面白い存在になれていたかもしれないだけに、回避は残念ですね。
また、出走していれば今村騎手はJRA女性騎手初のクラシック騎乗にもなる予定でした。惜しくも快挙は持ち越しとなりそうですが、同騎手の活躍ぶりからすればそう遠くないうちに再びチャンスはやってくるのではないでしょうか」(競馬誌ライター)
「桜花賞見学」に続く悲報…
そんな今村騎手にはもう1つ、あまり歓迎とは言えそうにない報せが入ってきた。
同騎手の手綱で昨年8月、小倉ダート1700mの新馬戦を大差で大楽勝したヤマニンウルス(牡3歳、栗東・斉藤崇史厩舎)が、武豊騎手と新コンビを結成して今月23日の1勝クラス(京都・ダート1800m)に向かうことが発表されたのだ。
同馬が初戦で後続につけた「4秒3」の着差は、JRAの平地競走で史上最大だったことでも話題になった。また、このとき2着だったゴライコウが後にJBC2歳優駿(G3)を勝っているのだから、決してメンバーレベルが低かったというわけでもないだろう。
まだ2歳馬ながら、勝ちタイムの1分44秒3は、同日に行われた3歳上1勝クラスの勝ち時計を1秒以上も上回っていた。今回はそれ以来、約8ヶ月ぶりの復帰戦になるが、新馬のパフォーマンスを考えるとこれからのダート界を席巻してもおかしくないほどの超大物である。
「ヤマニンウルスとのコンビであげた勝利は、今村騎手にとってもG1レースに騎乗可能となる中央・地方合わせて31勝目のメモリアルVでした。
レース後には『最後は流す形で本当に強い内容だったと思います』と大絶賛するなど、思い入れもありそうな馬だっただけに、悔しい乗り替わりになるかもしれません」(同)
ちなみにヤマニンウルスの新パートナーに決まった武豊騎手が先週の大阪杯(G1)を制するなど絶好調なのに対し、今村騎手は先月12日から約1ヶ月間、勝ち星から見放されている。今週末の競馬では鬱憤を晴らすような活躍を期待したい。