リスグラシューもアーモンドアイも敬意を表すべき名牝トウメイが初代王者! リニューアル京都は伝統のマイラーズC(G2)で開幕!【東大式必勝馬券予想】

 いよいよ今週土曜日、京都競馬場が3年ぶりに復活する。内馬場の池で優雅に泳いでいた白鳥たちは元気だろうか? 早く会いに行きたい。

 こけら落とし23日の重賞は「マイラーズC」。淀のマイルと言えば、実はG1マイルCSより、こちらの方が伝統あり!

 1970年、大阪万博の年の創設で、初期は阪神開催だったが、勝ち馬にはキタノカチドキ(皐月・菊2冠)やインターグロリア(桜・エリ女2冠)ら駿馬が顔を並べる。タイテエムやダービー馬カツラノハイセイコはここを勝った後、2倍の距離の春の天皇賞も制するのだが、昔の名馬は距離や馬場などつべこべ言わなかったのだ。

 私の最も思い出に残るのは、第1回、2回を連勝した牝馬のトウメイ。桜花賞2着、オークス3着とクラシックでは今一歩も、明けて5歳(当時表記)最初の重賞、このマイラーズCでダテホーライ(宝塚記念)、アカネテンリュウ(菊花賞)らを退け優勝し翌年も連覇。

 トウメイの凄いところは、秋になり当時3200mだった天皇賞に果敢に挑戦。距離が不安視される中、ダービー馬ダイシンボルガードや前述アカネテンリュウ(1番人気)ら錚々たる牡馬相手に紅一点、堂々の勝利をあげた点である。

 勢いに乗った彼女は暮れのグランプリ有馬記念も連勝、年度代表馬にも輝く。牝馬では26年後のエアグルーヴまで出現していない。繁殖牝馬としてもテンメイを産み史上初の母子天皇賞制覇を達成。日本の競馬界、「元祖・男勝りの女傑」と言っていいだろう。リスグラシューもアーモンドアイも敬意を表すべき名牝だった。

 悲しい思い出は1999年の勝ち馬、エガオヲミセテ。逃げる桜花賞馬キョウエイマーチを直線で差し切り重賞2勝目を挙げるのだが翌年、放牧先の厩舎で起きた火災で焼死。そのかわいい名前と裏腹に今でもいたたまれぬ気持ちになる。

 そんな悲喜こもごものマイラーズC、第54回を迎える今年は前年覇者ソウルラッシュを含む16頭がエントリーしてきた。

 1984年の安田記念G1昇格後はその前哨戦の色が濃いレースだが、2014年から勝ち馬に優先出走権が与えられると余計にその意味合いが強まる。だから勝つ馬は、ズバリ「先を見据えた実績馬」。イスラボニータ(皐月賞)、ダンププレミアム(朝日杯FS)、インディチャンプ(安田記念)らG1馬はあっさり勝利をあげ、グランプリボスは5番人気ながらNHKマイルCや朝日杯での快走を思い出したように勝った。

 この辺で「東大馬券王」の大よそーに移ろう。

シュネルマイスター 撮影:Ruriko.I

 ズバリ!G1馬(NHKマイルC)シュネルマイスターの首位は不動である。3歳時の安田記念は強力ダノンキングリー、グランアレグリア相手に3着、昨年の安田も2着。前走の中山記念は4着だが、コース距離得意の人気薄3頭にうまく乗られただけである。

 同レースの11着は、その後大阪杯3着ダノンザキッド。気にすることはない。鞍上もC.ルメールに戻り盤石だ。相手もマイル3連勝中で前年覇者ソウルラッシュの匂いがする川田ジャスティンスカイに絞る。穴は今年すでに4戦目だがマイルのシンザン記念勝利、G1・NHKマイルC2着のマテンロウオリオン、そして2歳時に京王杯2歳S優勝のキングエルメスの“昔取った杵柄”2頭。さらに前年覇者ソウルラッシュも外せない。

 馬券はシュネル1着固定、2着にジャスティン、ソウル、3着は手広くの3連単で大勝負。1着ジャスティン~2着シュネルも大きめに。2着がKエルメス、Mオリオンのパターンも押えに少々。

 新装なった京都で見事馬券を取って、淀の坂に散ったライスシャワーの霊に花を手向けたい。

尼崎昇

初めて見たダービー馬はタニノハローモア。伝説的な名馬の走りをリアルタイムで見てきた筋金入りの競馬通は「当たって儲かる予想」がモットー。過去に東京大学で競馬研部長をつとめ、スポーツ新聞やラジオ解説を担当した勝負師の素顔は「隣の晩ごはん」や「おもいッきりテレビ」などの大ヒット番組を手掛けたキー局の元敏腕プロデューサー。德光和夫、草野仁ら競馬界の著名人との親交もあり、競馬談義を繰り広げる仲である。

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