JRA今村聖奈が「エイプリルフール」のような不振ぶり!? デビューから「72戦全敗」苦手条件に追い打ちかける新たな難所
JRA春のG1シリーズも今週末はひと休み。来週から始まる6週連続のG1開催を前に、東西の主場は中山・阪神から東京・京都へと移行する。
不振が続いていた騎手などはこういった開催の切れ目を復調の糸口にしたいと考えているだろう。2年目を迎えた今村聖奈騎手もそんな一人かもしれない。
ご存じの通り、1年目に51勝を挙げ、重賞初騎乗初勝利も記録するなど、一躍“時の人”となった今村騎手。2年目の今年も1月に7勝を挙げるロケットスタートを切った。
その後も2月に3勝、3月に4勝とコンスタントに勝利を挙げていたが、3月12日の3歳1勝クラスをモックモックとのコンビで制したのを最後に「勝利」の2文字が途絶え、目下68連敗中である。先週末は1~2番人気の有力馬への騎乗機会もあったが、連敗を止めることはできなかった。
特に流れの悪さを感じさせたのは、桜花賞(G1)でコンビ結成を予定していたリバーラが蹄を痛め、同レースを回避したあたり。クラシック初騎乗がお預けになると、今月は「0-0-3-29」と連対すらない不振ぶりで、“エイプリルフール”のような苦しい騎乗が続いている。
「72戦全敗」苦手条件に追い打ちかける新たな難所
実は4月に勝利と縁がないのは昨年も同じだった。昨年はデビューした3月に4勝を挙げたものの、4月は40戦0勝。年をまたいで4月の連敗は「72」まで伸びている。
「今村騎手はデビュー以降、昨年の4月を除き、毎月欠かさず勝利を収めています。4月に苦戦している理由ですが、第3場の福島ではなく、西の主場・阪神で騎乗していることが考えられます。
他の多くの若手騎手が騎乗機会を求めてローカルに出向く中、今村騎手は一貫して阪神に留まっています。ローカルなら間違いなく勝てる馬に乗る機会も増えるとは思うのですが、目先だけではなく、将来も見据えての判断なんでしょうね」(競馬誌ライター)
そんな今村騎手に新たに立ちはだかるのが今週末にグランドオープンする京都競馬場だ。改修工事の着工は20年の秋だったため、今村騎手を含めたデビュー3年目以内の若手騎手は京都での騎乗は未経験である。
今村騎手にとって、これまで主に騎乗してきた阪神や中京と違い、京都は直線に坂がない平坦コース。また、3コーナーにある高低差4.3mの「淀の坂」は独特の位置取りやペース配分、仕掛けのタイミングが求められる難所である。
ただでさえ流れが悪い中、今村騎手はこの“難所”をどう乗り越えていくのか。新生・京都競馬場で“4月初勝利”をつかんで、今後に弾みをつけたいところだ。