レーヌミノルは常識覆す「第2のキタサンブラック」!? 距離不安が囁かれる今年の桜花賞馬がオークス(G1)で崩れない「動かぬ証拠」とは
牝馬クラシックは牡馬と違い、マイルの桜花賞(G1)と2400mのオークス(G1)で大きな距離の開きがある。したがって、桜花賞馬は世代の頂点に立ったにもかかわらず、毎年のように”疑い”の眼差しを向けられる。
「マイルは強いが、2400mで大丈夫なのか?」と――。
皐月賞馬が故障でもしない限り、まず日本ダービーに出走している反面、ラインクラフトやアローキャリーのように桜花賞を勝ち「世代唯一の3冠馬のチャンス」を得ながらも2400mを嫌って、オークスを回避する馬もいる。
どうやら今年の桜花賞馬レーヌミノル(牝3歳、栗東・本田優厩舎)も、ファンからはそういったタイプだと思われているようだ。今回のオークス参戦に際して応援する声がある一方、「なぜNHKマイルCに出なかった……」という”嘆き節”も多く聞かれる。
確かに今年の高松宮記念で2着したレッツゴードンキのように、類稀なるスピードを持つ桜花賞馬はマイラーどころか、一流のスプリンターになる例もある。先述したラインクラフトも高松宮記念2着の経験があり、古くはニシノフラワーがスプリンターズSを勝利している。
レーヌミノルもデビュー2戦目で迎えた小倉2歳S(G3)を6馬身差で圧勝するなど、早い時期から一流スプリンターの資質を見せていた。それだけに、今回のオークス参戦が「無謀」という見解は充分に理解できる。
実際にレッツゴードンキは、オークスで2番人気に支持されながらも10着に大敗。レーヌミノルも”先輩”の後を追ってしまうのでは……と心配の声が上がるのも当然だろう。
ただ桜花賞が現行の阪神外回りで行われるようになった2007年以降、オークスに出走した桜花賞馬の実績は[3.1.1.3]と意外に悪くない。馬券にならなかったという観点で着外に一括りしたが、4着以下の「3」には2度の4着がある。