武豊「やる気問題」でリスグラシューに暗雲!? JRA・G1「ワースト2」の20年間未勝利……ダービー最多勝利騎手が「オークスを勝てない」理由
上記は武豊騎手のオークスの通算成績だが、ご覧頂いた通り決して得意とはいえない結果となっている。通算成績は[3.3.3.14]と一見優秀に見えるが、[9.5.2.7]という抜群の人気面を鑑みれば、やはり「物足りない」と述べざるを得ない成績だ。
気になるのは、1996年から20年間も勝利から遠ざかっている点か。一時の低迷期を挟んでいるとはいえ、20年で5度の1番人気がありながら勝ち切れず。特にアドマイヤグルーヴ、ダンスインザムード、アドマイヤキッスといったところは、リスグラシューと同じく桜花賞で馬券になって、オークスで1番人気に支持されるも着外に敗退している。
ちなみに20年間という”ブランク”は、JRAのG1の中で未だ勝てていない朝日杯フューチュリティSを除くと、阪神ジュベナイルフィリーズに次ぐワースト2となる。かつては「武豊はダービーだけは勝てない」といわれながらも、現在は現役最多の5勝2着3回を誇る日本ダービー(G1)と比較しても、明らかに見劣る成績となっている。
「単純に相性が悪いということなのかもしれませんが、強いて原因を挙げるならレースの重要度の差でしょうか。すべてのホースマンの憧れであり、すべての競走馬が目指す舞台といわれている日本ダービーと比較して、オークスがそのように扱われることはあまりありません。それどころか牝馬の場合、どちらかといえば桜花賞や秋華賞で活躍した方が後々の出世にも繋がっている印象さえあります。つまりは、牝馬クラシックの中でオークスはそこまで特別視されていないということです。
もちろん、だから武豊騎手にやる気がないというわけではありませんが、牝馬のお手馬にオークスを勝つための特別なことは行っていないと思います。牝馬の場合、あまり府中の2400mに特化しすぎると、後々の選択肢が限られてしまうからです。誰もがウオッカやブエナビスタ、ジェンティルドンナのようにジャパンCを勝てるわけではありませんので」(競馬記者)