藤田菜七子除く「女性騎手全滅」から30日…金沢で今村聖奈、名古屋で永島まなみらが復帰!待望の「謹慎解除」が続々決定
競馬開催中にスマートフォンの不適切な使用が発覚し、若手騎手6人に5月13日から6月11日まで30日間の騎乗停止処分が下されて1ヶ月が経過した。
対象となったのは藤田菜七子騎手を除く女性騎手(今村聖奈、古川奈穂、永島まなみ、河原田菜々、小林美駒)と角田大河騎手の6人。競馬界を揺るがした前代未聞の不祥事は、前途有望な若手騎手たちのキャリアに汚点を残すこととなった。
勿論、些か軽率に映る行為については大いに反省してもらいたいが、大事なのは「これからの姿勢」である。改めて競馬に真摯に向き合い、失った信頼を取り戻していくしか打開策はないだろう。
その一方で、11日で処分を受けた騎手たちの謹慎が解除ということもあり、続々と復帰の目途も立ち始めた。
待望の「謹慎解除」が続々決定
角田河騎手が25日の宝塚記念(G1)でモズベッロに騎乗することも発表され、今週末のマーメイドS(G3)には、角田河騎手がシンシアウィッシュ、今村騎手はハギノメーテルに騎乗を予定しているようだ。
また、今村騎手に関しては他の騎手に先駆けて13日の金沢競馬で復帰。平日火曜の開催ながら多くのファンが駆け付け声援を送った。スポット参戦した金沢でいきなり8鞍の騎乗依頼が集まったことも、今村人気の健在ぶりを物語っているかもしれない。
永島騎手は、14日に行われる名古屋競馬10RのJRA交流競走でビッグボーンリタとコンビを予定。最近頭角を現しつつある同騎手は、ブレイク中の今村騎手を凌ぐ好成績を残している。名古屋で「まなみんスマイル」が見られるだろうか。
河原田騎手も、永島騎手と同じく14日の同レースで復帰。こちらはメイショウスイセンに騎乗を予定していたが、残念ながら出走取消となった。
古川奈騎手は5月15日から3週間、大井競馬場で調教に騎乗した。こちらについては、師匠の矢作芳人調教師と親交のある大井の松浦裕之調教師の間で決まった期間限定の“交換留学”。いつもと異なる環境で刺激を受けることにより、心身ともにさらなる成長に期待がかかる。
小林美騎手の復帰予定は今週末の函館とのこと。現在は函館で調教に騎乗しており、既に複数の騎乗依頼があったようだ。
近年の若い世代にとってスマートフォンは、欠かせない存在であることに一定の理解は得られるものの、公正確保の側面を考えれば許されない行為であったことは間違いない。
だが、今回のほろ苦い経験を糧に結果を残すことが、関係者やファンに対する最大の恩返しともなる。挫折を味わった若手騎手たちのさらなる成長に期待したい。