「5戦全敗」レイデオロに早くもズッコケの声!? デビューした産駒が掲示板すら載れずに全敗…「2億円馬」に懸かる初白星の期待
来年の日本ダービー(G1)に向け、今月からスタートしている2歳戦線。今年の新種牡馬の中では、早くも2頭が勝ち上がりを収めているブリックスアンドモルタルが絶好調だ。
阪神・芝1600mの2歳新馬“開幕戦”でテラメリタが産駒初出走初勝利を決めると、翌週もゴンバデカーブースが勝ち名乗り。関係者の間では「サンデーサイレンスの再来」とも言われるほど評価を集めているだけに、今後も続々と楽しみな産駒がデビューを果たすことだろう。
その一方、ここまで未勝利なのが新種牡馬レイデオロである。
父にキングカメハメハ、近親にディープインパクトなどもいる良血は、現役時代に2017年の日本ダービーを優勝し、管理する藤沢和雄元調教師に初のダービーのタイトルをもたらした。翌年も天皇賞・秋(G1)を制し、2年連続でJRA賞に選出されるなど、華々しい競走生活を送った。
2020年から社台スタリオンステーションで種牡馬生活をスタートさせると、多くの活躍馬を輩出した血統的な背景もあって、初年度から196頭もの繁殖牝馬を集めた。これは先述したブリックスアンドモルタルの178を上回り、今年の新種牡馬のなかでもトップの数字。このことからもレイデオロが馬産地で大いに期待を受けていることが分かるだろう。
「5戦全敗」レイデオロに早くもズッコケの声!?
だが、産駒初出走初Vを決めたブリックスアンドモルタルに対し、レイデオロの産駒初出走となったロードレイナードは、11日の東京・芝1800mの新馬戦で勝ち馬ダノンエアズロックに1秒以上離された7着に敗れた。
さらに先週18日の東西の新馬戦には、産駒の初勝利が期待された2頭が出走。阪神5Rでは近親に重賞2勝、2008年の有馬記念(G1)でも2着に入ったアドマイヤモナークがいるスノーライトニングが5番人気でデビューを迎えたが、11頭立てでブービーに敗れた。
その約10分後に行われた東京5Rでも、桜花賞馬アユサンや昨年の朝日杯フューチュリティS(G1)を勝ったドルチェモアの近親であるマウリノが4番人気の支持を受けて出走したが、道中で馬群について行けず1頭だけ大きく離され、6着に終わっている。
ここまで産駒は5頭がデビューを迎えたものの未勝利。その内訳も5番人気と二桁人気が2頭ずつ、4番人気1頭だったことを思えば、驚くほどではないかもしれないが、1頭も掲示板の5着以内にすら入れていない状況については少々心配に思ったファンもいたようだ。ネットの掲示板やSNSなどでは、早くも新種牡馬レイデオロに対し、一部のファンから「雲行きが怪しい」「コケそうな雰囲気がある」といった先行きを不安視する声も出始めているようだ。
「2億円馬」に懸かる初白星の期待
「スノーライトニングとマウリノは前評判も高かったので期待していたのですが、2頭ともほとんど見せ場すら作れず黒星を喫してしまったのは気になりますね。ただ新種牡馬の仔だけに、各厩舎スタッフもまだ手探り状態なのでしょう。
今ではG1ホースを複数輩出するなど大活躍中の種牡馬モーリスも、思い返せば初年度は初勝利まで1ヶ月以上も時間を要していました。それだけにレイデオロ産駒もまだまだこれからだと思います。
ちなみに今週25日、阪神・芝1800mの新馬戦では、一昨年のセレクトセールにおいて約2億円で取引されたレイデオロ産駒のショウナンハウルがデビューを予定しています。ローズS(G2)を勝ったタッチングスピーチの近親で、調教でも素質の高さをアピールしているようなので、好勝負を期待していいと思いますよ」(競馬誌ライター)
ドゥラメンテが早逝してしまったことで、貴重なキングカメハメハの後継種牡馬の1頭でもあるレイデオロ。果たして今週末は待望の産駒初白星が見られるだろうか。