「競走馬の鑑のような馬」西村淳也絶賛の新星が3連勝! 二冠馬リバティアイランドが待つ秋華賞(G1)へ、三冠阻止に「大きな武器」とは
1日、福島競馬場で行われた松島特別(2勝クラス)は、1番人気のソレイユヴィータ(牝3歳、栗東・杉山晴紀厩舎)が勝利。これで未勝利から3連勝となり、秋の秋華賞(G1)へ大きな一歩を刻んだ。
「本当に、良い感じできています」
2020年の無敗三冠牝馬デアリングタクトを手掛けた杉山晴厩舎から大物候補が出現した。16頭立てで行われた芝1800mの一戦で、古馬と初対決になったソレイユヴィータは最後の直線入り口で逃げ馬を交わすと、あとは独走。2着セナリストとの着差こそ2馬身半だったが、最後は西村淳也騎手が後ろを振り返るほどの余裕があった。
「楽勝と言って良い、強い競馬でした。今回は2番手からの抜け出しでしたが、非常に操縦性に優れた馬のようで、西村淳騎手も『自在な馬でどんな競馬でもできます。スタートは速いし、控えることも逃げることも』と絶賛していました。
父は、ゴールドアクターやモーリスなど大物を出すことで知られているスクリーンヒーロー。昨年の有馬記念(G1)で2着したボルドグフーシュなど牡馬の活躍が目立っている種牡馬ですが、近年はウインマリリンやアートハウスなど牝馬の活躍も目立っています。スクリーンヒーロー×カーネギーはモーリスと同じで、兄弟にエピカリス、メイショウナルトといった重賞ホースがいるだけでなく、今年の高松宮記念(G1)をファストフォースが勝つなど、非常に活気のある一族だけに楽しみですね。
これで秋華賞への賞金の心配はほぼなくなりましたし、安定して先行抜け出しができるこの馬は(秋華賞の舞台となる)京都内回りコースで大きな武器になると思います。今年はリバティアイランドという大本命馬がいますが、横綱の足をすくうならこういうタイプ。競馬の上手さならソレイユヴィータの方に分があるかもしれませんよ」(競馬記者)
「競走馬の鑑のような馬です」
そう相棒を評価する西村淳騎手は、今年6年目の若手だ。ルーキーイヤーこそ13勝と目立った存在ではなかったが、2年目に55勝を挙げて頭角を現すと、昨年の72勝はキャリアハイ。今年もここまで40勝(1日現在)を挙げるなど、今最も伸びている若手の1人といえるだろう。
重賞もここまで2勝。特にビッグリボンで勝利した先月のマーメイドS(G3)は1番人気に応えるなど、大舞台でも存在感を発揮している。待望のG1制覇へ、秋に向け、またも楽しみな馬が現れた。