「なかなかできる進路やない」安藤勝己も大絶賛!アイビスサマーダッシュ「内か、外か」石川裕紀人、明暗を分けた1年ぶりの課題

石川裕紀人騎手 撮影:Ruriko.I

 30日、新潟競馬場で行われた真夏の名物重賞・アイビスサマーダッシュ(G3)は、一昨年の覇者オールアットワンス(牝5歳、美浦・中舘英二厩舎)が勝利。昨年の同レース以来、ちょうど1年ぶりのレースで重賞2勝目を挙げた。

「急遽の乗り替わりでしたが、彼女のことは一番わかっているので、自信を持って乗りました」

 “棚ボタ”をしっかりと勝利に繋げた。アイビスSDに3年連続出走となったオールアットワンスは当初、香港から短期免許で参戦中のC.ホー騎手が騎乗する予定だったが、前日に落馬負傷……。石川裕紀人騎手にとっては、急遽舞い込んだ3年連続のコンビ結成だった。

 アイビスSDで“不幸”にも内枠を引き当ててしまったジョッキーには2つの選択肢がある。枠に従い内を走るか、枠に逆らってでも有利な外を目指すかだ。

 一昨年のアイビスSDで、7枠14番という幸運に恵まれたオールアットワンスと石川騎手は1番人気に応えて重賞初制覇。しかし、連覇の懸かった昨年は2枠3番という不幸に見舞われ、石川騎手は「一か八かまっすぐ走らせました」と内を選択。6着に敗れて「これ(枠)ばかりは運なので仕方がない」と肩を落とした。

 あれから1年、今年の枠順は奇しくも昨年とまったく同じ2枠3番。石川騎手の選択は、昨年同様の内ではなく、外だった。

「なかなかできる進路やない」安藤勝己氏も大絶賛!

「オールアットワンスが1勝目を飾った一昨年のアイビスSDで1枠1番のバカラクイーンが内を突いて3着したこともあって、近年の新潟・千直のレースでは内を選択する馬が何頭か見られます。

今年のアイビスSDも、オールアットワンスの1つ外(2枠4番)にいたロサロッサーナと津村明秀騎手が1頭だけ内を選択しましたが、残念ながら15着。そういった意味でも、昨年と同じ轍を踏まなかった石川騎手の選択が功を奏しましたね。ただ外に行くだけでなく、大外のラチ沿いに拘った騎乗はファインプレーではないでしょうか。元JRA騎手の安藤勝己さんもTwitter(X)で『千直でなかなかできる進路やない』と絶賛されていましたね。

外に各馬が殺到した分、最後は進路が狭くなる不利もありましたが、騎手だけでなく馬も頑張ったと思います」(競馬記者)

「昨年と同じ枠で、とりあえず『外ラチを取りたい』と思っていました。イメージ通りの競馬ができましたね。前半は無理してないので、一昨年勝った時とは違う手応えでゴールしました。いい切れ味、いい勝ち方でした」

 レース後、そう相棒を褒め称えた石川騎手。一昨年はこのレースを勝利した次の京阪杯(G3)で結果を残せず降板となったが、今度こそ大きなチャンスを掴みに行きたい。

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