松山弘平「馬の能力は抜けていた」負け惜しみに待った!? 「わりーけど、この馬走るよー」西山茂行オーナー“予言”通りの大物食い!
5日、新潟競馬場で行われた6Rの新馬戦(芝1600m)は、2番人気のニシノコマチムスメ(牝2歳、栗東・橋口慎介厩舎)が勝利。大注目の良血馬サフィラは単勝1.7倍の支持を集めるも3着に終わった。
「申し訳ないとしか言葉が出ません」
レース後、サフィラの鞍上・松山弘平騎手が唇を嚙んだのも無理はない。最後の直線で進路を失ったサフィラは1頭分空いた最内に活路を求めたが、前を走っていたリネンワルツが少しヨレた影響もあって、内ラチに接触……。
最後は再び盛り返しての3着だっただけに、「馬の能力は抜けていたと思う」と振り返った松山騎手にとっては悔しい一戦となってしまった。
ただ、その一方で「不利がなければサフィラが勝っていたか」は議論が待たれるところだろう。というのも勝ったニシノコマチムスメが、それだけ素晴らしいレースをしていたからだ。
西山茂行オーナー“予言”通りの大物食い!
「わりーけど、この馬走るよー」
5月中頃のこと。「ニシノ」や「セイウン」の冠名で有名な西山茂行オーナーが自身のX(旧Twitter)で、そう紹介したのがニシノコマチムスメだった。
西山オーナーといえば、『ウマ娘 プリティーダービー』(Cygames)でもお馴染みのセイウンスカイなどの馬主というだけでなく、毎年中央・地方合わせて30~40頭を所有しているオーナーブリーダーでもある。
そんな“西山軍団”からあえてピックアップされたのだから、ニシノコマチムスメに注目が集まったのも当然だが、幸英明騎手がレース後に「これからが楽しみ」と絶賛するなど、その期待に違わぬ走りを見せた。
「着差こそ2着ヴィントシュティレと半馬身でしたが、オーナーは『来年のオークス予約』と投稿されています。
ニシノコマチムスメがクラシック挑戦を意識できるだけの期待馬ということはもちろんですが、ポイントは桜花賞(G1)ではなく、オークス(G1)を挙げている点。今回は桜花賞と同じ1600mのデビュー戦でしたが、今後距離が延びればさらにパフォーマンスを上げるかもしれません」(競馬記者)
ルーラーシップ産駒のニシノコマチムスメだが、母父ディープインパクトのルーラーシップ産駒といえば、昨年の2歳王者ドルチェモアの名が挙がる。またルーラーシップの代表産駒キセキも同じ組み合わせであり、こちらは菊花賞馬。本馬が今後、距離を延ばして活躍しても不思議ではないだろう。
「少し物見をするところがあり、抜け出すのを我慢したようですが、それだけ余裕があったということ」と話すのは、ニシノコマチムスメを管理する橋口調教師だ。
今回は残念な結果に終わってしまった1番人気のサフィラだが、目指すべきはニシノコマチムスメと同じ牝馬クラシック。今後はもっと大きな舞台での再対決があるかもしれない。