キタサンブラックが宝塚記念「勝率100%」!? 相手も状況も「弱点のなさ」も、すべてが味方でお手上げ?
月末に開催される「夏のグランプリ」宝塚記念(G1)。今年の主役はなんといっても大阪杯、天皇賞とG1を連勝した現役最強馬キタサンブラック(牡5 栗東・清水厩舎)で間違いない。
大阪杯では中距離の猛者をあっさりと退けて勝利。天皇賞でもサトノダイヤモンドとの「世紀の対決」で注目を集めたものの、終わってみれば見事な逃げ切り勝利。ディープインパクトのタイムすらも超えるスーパーレコードで圧勝。現役最強馬の地位を確たるものにするとともに、歴代でも屈指の実力馬である可能性もすでに示している。
現在の日本競馬において、古馬の領域でキタサンブラックを負かせる可能性がありそうな馬は、中長距離でのサトノダイヤモンドくらいだろうか。3歳馬に関しても、現時点ではキタサンブラックを脅かしそうな存在は見当たらない。現状での実力はもとより、レースのたびに進化を見せつけるその「成長力」を考えると、追いつける馬などそうはいないはずだ。
おかげさまで、宝塚記念はレースをずいぶんと前にしながら、ファンの間でも「キタサンブラックが負けようがない」という雰囲気が蔓延している。
キタサンブラックを負かす方法を考えているファンもいるが「潰しに行けば逃げずに控えて差す競馬もできる」「玉砕覚悟で逃げてもつかまる」と、1頭の力ではもはや止めようがないという印象だ。
では「成功例」から考えてみる。昨年末の有馬記念では、サトノダイヤモンドの「アシスト役」だったサトノノブレスがキタサンブラックに対し捨て身の「寄せ」を見せ、最終的にサトノダイヤモンドが勝利。レース後には武豊騎手もサトノノブレスの存在を語っており、影響を及ぼしたのは間違いない。