“受難”の浜中俊騎手が重賞勝利を含む5勝の爆発!「申し訳ないという気持ちがずっと心にあった」落馬骨折の因縁馬との復活勝利に師匠もニッコリ
昨年11月のマイルCS(G1)のゴール手前の出来事だった。先頭を走っていた浜中騎手のミッキーアイルが一杯になりながらも大きく斜行し、数多くの後続馬を巻き込むアクシデントとなってしまった。
レースは当然審議となり、結果的にミッキーアイルの降着はなかったものの、勝利騎手インタビューで開口一番「審議の内容は僕の直線の斜行。大きな迷惑をかけて申し訳ない」と神妙な面持ちで語った浜中騎手には、23日間の騎乗停止という重い処分が下された。
G1という最も注目度の高いレースでの斜行ということもあって、この時を境に浜中騎手に対しての批判的な意見が散見されるようになった。その後も勝ち星を伸ばすことができず、昨年は年間64勝と4年ぶりに100勝を大きく割り込んだ。
心機一転で迎えたかった2017年だったが、試練は続いた。1月を終えても勝ち星が伸びず、わずか1勝止まり。リーディングも56位に低迷し浜中騎手のことを「終わった」と評する声も小さくはなかった。
その後、ポツポツと勝てるようにはなってきたものの、今度はレーヌミノルと挑んだ今年3月のフィリーズレビュー(G2)で、またも斜行してしまい騎乗停止。
直前の対談企画では恩師の千島俊司さん(立石熊野神社宮司)に、昨年のマイルCSでの騎乗停止処分について「申し訳なかった」「クリーンに乗るという当然のことを忘れていた」「自分の責任を感じていろいろと考えた」と深く反省したところを見せていただけに、レース後はショックのあまり報道陣の問いかけにも「もういいでしょう」と応えるのがやっとという状況だった。