「丸1ヶ月」勝ち星なし今村聖奈に悲報続々? テイエムスパーダ激走の裏で自身は54連敗…元お手馬たちが重賞クラスで活躍

富田暁騎手

 先週日曜のセントウルS(G2)を逃げ切ったテイエムスパーダ(牝4歳、栗東・木原一良厩舎)。15頭立てブービー人気、単勝万馬券の超大穴も然ることながら、鞍上の富田暁騎手が7年目にして初重賞制覇となったことも大いに話題となった。

 レース後の同騎手は「周りの方におめでとう、と言ってもらえて、嬉しい気持ちでいっぱいです」と感無量のコメント。先月のエルムS(G3)に1番人気ペプチドナイルで臨むも、消極的なレースで初タイトルのチャンスを逃していただけに、積極策が功を奏した今回の勝利は喜びもひとしおだろう。

 なおテイエムスパーダは先日、引き続き富田騎手とのコンビでスプリンターズS(G1)に参戦することが陣営から発表された。再び積極果敢な競馬を見せれば、本番でも侮れない存在になりそうだ。

今村聖奈騎手 撮影:Ruriko.I

 その一方で、テイエムスパーダと以前コンビを組んでいた今村聖奈騎手は現在、丸1ヶ月勝ち星がないなど苦戦を強いられている。

 今村騎手とテイエムスパーダは昨年のCBC賞(G3)で初タッグ。小倉・芝1200mを1分5秒8の日本レコードで逃げ切り、同騎手が重賞初騎乗初制覇の偉業を成し遂げたのは周知の通りだ。

 だが、人馬はその後4回コンビを組むも白星なし。特にここ3戦はすべて二桁着順に大敗していた。CBC賞を制したときの勢いがここのところ見られなかったことも、富田騎手に手綱が渡った要因の1つだったか。

 また今村騎手自身も、今年ここまで21勝。昨年の同時期は39勝だったが、これは3月のデビューから約半年間でマークした数字だ。今年はスマートフォンの不適切使用で約1ヶ月間の騎乗停止もあったが、勝ち星は実質半分以下にまで落ち込んでいる。

 先週も土日で全6鞍騎乗し、すべて人気以下の着順だった上に落馬も経験した。そこへきて自身が降板したテイエムスパーダが重賞を勝つという厳しい結果。現在は54連敗中となっており、飛ぶ鳥を落とす勢いで活躍していた昨年に比べると、精細を欠いている感が否めない。

元お手馬たちが重賞クラスで活躍

「今村騎手はテイエムスパーダの他にも、コンビで2勝を挙げていたセルバーグが今夏、松山弘平騎手を背に中京記念(G3)制覇。昨年5戦連続で騎乗していたキングズソードも現在は川田将雅騎手とのコンビでオープン特別を連勝するなど、かつてのお手馬たちが重賞レベルで活躍していることも胸中複雑かもしれません」(競馬誌ライター)

 ただ、今村騎手は実は昨年も9月から約1ヶ月間、白星から遠ざかるプチスランプがあった。しかし10月に入り再び息を吹き返すと、年末には加賀武見、武豊、福永祐一、三浦皇成騎手に続く史上5人目となるルーキーイヤーでの50勝超えを達成している。

 秋競馬を前に『日刊スポーツ』に連載している自身のコラム『今村聖奈のLovelyDays』に「まずは通算100勝という目標に向かって頑張ります」とつづっていた。残りあと28勝だが、ここから巻き返すには相当なペースアップが求められそうだ。

GJ 編集部

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