「帰国」J.モレイラも心中複雑!? ソールオリエンスと互角「噂の大物」圧巻デビューに“マジックマン”がベタ惚れ
18日、中山競馬場で行われた5R・新馬戦は、1番人気のショーマンフリート(牡2歳、美浦・手塚貴久厩舎)が勝利。2歳リーディングトップをひた走る新種牡馬スワーヴリチャードから、また1頭大物が出現した。
“噂の大物”は、やはり本物だった。13頭立てで行われた芝1600mのレース。大外枠だったヒルンドルスティカが好スタートから果敢にハナを切る流れの中、2番手を追走した2番人気パストラーレの手応えは決して悪くなかった。
最後の直線を迎え、満を持す形で先頭に躍り出たパストラーレ。このまま押し切るかに思われたが、それも束の間。あっという間にショーマンフリートが先団を飲み込んで先頭へ。パストラーレも必死に食い下がったが、最後は2馬身半差をつけられる完敗だった。
「レース後に、菅原明良騎手が『集中して走ってくれた』と労っていましたが、普通のメンバーならパストラーレが勝っても全然おかしくなかったと思います(実際に3着ハクサンイーグルとは4馬身差)。
ただ、今回は勝ったショーマンフリートが強すぎましたね。着差こそパストラーレの頑張りもあって2馬身半差でしたが、向こうはノーステッキですから……。(ショーマンフリートの)J.モレイラ騎手も『色々と余裕があった』と楽勝と言った感じでした」(競馬記者)
この日、単勝1.5倍という圧倒的な人気に応えたショーマンフリートだが、記者曰く、実は戦前から「大物候補」と噂されていたという。
「ショーマンフリートが所属する手塚厩舎といえば、今年の3歳No.1の呼び声も高い皐月賞馬ソールオリエンスが看板ですが、実はショーマンフリートは先月、その調教パートナーを務めたことがありました。
もちろん厩舎の大先輩に胸を借りる立場でしたし、記者連中のお目当ても皐月賞馬でしたが、最後はほぼ同入と互角の動きをしたので驚きました。その後も古馬を相手に楽々先着するわ、今週の最終追い切りでも古馬3勝クラスのヴァーンフリートを相手に余裕の先着でしたからね。関係者の間でも『凄い2歳馬がいる』と、ちょっとした話題になっていました。単勝1.5倍は妥当な評価だったと思います」(同)
「帰国」J.モレイラ騎手も心中複雑!?
またレース後、モレイラ騎手は「とてもいいセンスを見せてくれた。いいスタートを切って、リズムよく走って、直線で仕掛けてからの反応も良かった」とショーマンフリートのデビュー戦をベタ褒め。
レースを見守った手塚調教師も「2000mくらいとか、もっと距離があった方が良い」と話しており、その視線の先にはソールオリエンスが2着に惜敗した日本ダービー(G1)があるはずだ。
「これからの成長が楽しみです」
そう語ったモレイラ騎手は、この日が今回の短期免許の最終日。後ろ髪を引かれる思いで日本を去ることになるが、10月21日から12月上旬まで再び短期免許で参戦する見込みだ。果たして、ショーマンフリートとの再会はあるのだろうか。その動向に注目したい。