1日5勝の川田将雅さえ霞む池添謙一のW神騎乗! 15番人気→10番人気でWIN5「歴代5位」4億2878万3320円演出&菊花賞切符ゲットの大仕事!

サトノグランツ 撮影:Ruriko.I

 24日、阪神競馬場で行われた菊花賞トライアル・神戸新聞杯(G2)は、3番人気のサトノグランツ(牡3歳、栗東・友道康夫厩舎)が勝利。父に2016年の菊花賞馬サトノダイヤモンドを持つ良血馬が父子制覇に大きく前進した。

 5月に行われた前走の日本ダービー(G1)では11着に大敗していたサトノグランツ。それでもこの日、ファンが3番人気に支持したのは馬の成長も然ることながら、やはり主戦・川田将雅騎手の存在が大きいに違いない。

 現在118勝、2年連続最多勝を目指して突っ走るリーディングジョッキーは、この日も5勝の大爆発。もはや今の川田騎手に1日5勝で「大」をつけるのは失礼かもしれない。そのくらいの圧巻ぶりだった。

 ただ、そんな川田騎手の肝を冷やし、勝利騎手インタビューで「よく届いてくれました」と開口一番に言われたジョッキーがいる。10番人気だったサヴォーナ(牡3歳、栗東・中竹和也厩舎)でアタマ差の接戦を演じた池添謙一騎手だ。

池添謙一騎手 撮影:Ruriko.I

「勝ったと思いましたが……」

 勝負師・池添謙一らしい積極的な騎乗だった。「もともとスタートが怪しい馬」と主戦騎手が懸念していた通り、この日のサヴォーナもゲート自体は決して良くなかったが、二の脚を利かせて先団へ。1000m通過61.2秒という流れは「いい感じ」と振り返る絶好のペース。「直線に向いて『バッチリ』と思って追い出しました」と最後の直線までの運びは、ほぼ完璧だったようだ。

 それだけに悔しさの残る2着となったが、菊花賞(G1)への貴重な優先出走権をゲット。10番人気の低評価を思えば、鞍上のファインプレーと言えるだろう。

 一方、神戸新聞杯こそ3番人気が勝利したものの、この日のWIN5は歴代5位の特大配当となる4億2878万3320円。そんな記録に残る波乱の主役もまた池添騎手だった。

 この日、612万5476票でスタートしたWIN5の“サバイバルレース”だったが、開幕戦の木更津特別(2勝クラス)で12番人気のセンタースリールが勝利。生存者はいきなり5万5554票まで絞られた。

1日5勝の川田将雅騎手さえ霞む池添謙一騎手のW神騎乗!

 そして、そんな猛者たちに半ば“トドメ”を刺したのが、続く道頓堀S(3勝クラス)を15番人気のグレイトゲイナーで勝利した池添騎手だったのだ。

「ゲートに不安がある神戸新聞杯のサヴォーナと合わせて、この日の池添騎手はスタートが抜群でした。グレイトゲイナーもここ2戦で中団より後ろから競馬している通り、決してスタートが速い馬ではありません。しかし、今回は上手にゲートを出ると、楽に先手を奪う形に。ハナを主張したメイショウエニシアと無理に“ケンカ”してペースを上げなかった点も完璧でした。

結局、最後はグレイトゲイナーが測ったかのようにメイショウエニシアを差し切ってゴール。15番人気が1着、9番人気が2着でWIN5だけでなく、三連単も228万馬券の大荒れでしたが、この流れはあえて逃げ馬を“可愛がった”池添騎手が演出したもの。この日は、この2鞍だけの騎乗でしたが、見事でした」(競馬記者)

「体はしっかりしていましたが、休み明けで緩さもありました。まだまだ成長すると思いますし、これから楽しみです」

 サヴォーナと共に菊花賞の優先出走権を掴み取り、そう先を見据えた池添騎手。ダービー馬タスティエーラ、皐月賞馬ソールオリエンスが待つ本番では、さらにメンバーが強化されるが、レースの格が上がれば上がるほど勝負強さを発揮するのがこの騎手の真骨頂だ。

 牡馬クラシック最終章で波乱を巻き起こすのは、このコンビかもしれない。

GJ 編集部

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