C.ルメール「サトノダイヤモンド2頭」が急浮上!? 父を彷彿とさせる「大物」が大外一気で新馬勝ち
7日、東京競馬場の5Rに行われた2歳新馬戦(芝1800m)は、後方からレースを進めた3番人気タリフライン(牡2歳、美浦・古賀慎明厩舎)とC.ルメール騎手のコンビが、直線で大外から突き抜けて優勝した。
「最後は凄い脚で伸びてくれました」
この日5勝を挙げたルメール騎手が相棒の末脚をそう絶賛した。道中は11頭立ての後方3番手付近を進んだ人馬。1000m通過は62秒0のスローペースだったが、特に慌てることもなく最後の直線に入る。
ライバル各馬が激しく追われ始める中でも、ルメール騎手とタリフラインはほとんど持ったままの手応え。残り1ハロンを切ったところでステッキが入るとグンと脚を伸ばし、最後は2着に1馬身差をつけてゴールした。
「非常にスケール感のある走りを見せてくれました。本気で追われたのは正味ラストの200mほどでしたが、メンバー最速の上がり3ハロン33秒4をマーク。今日のところは着差以上の完勝でしたね。今後も順調なら間違いなくクラシック路線に乗ってくる器ではないでしょうか」(競馬誌ライター)
「サトノダイヤモンド2頭」が急浮上!?
レース後のルメール騎手はタリフラインについて「父のサトノダイヤモンドっぽいですね」と、自身が主戦を務めてG1・2勝を挙げた名馬を引き合いに出して最大級ともいえる賛辞。さらに今回は1800mだったが「ストライドが大きくて距離が延びても問題ない」と評し、コンビで来春のクラシック参戦も見据えるかのようなコメントを残した。
ただルメール騎手といえば、牡馬クラシック路線のお手馬として有力馬が多数。中でもフォルラニーニのデビュー戦はインパクト十分だった。
先月開催された中山・芝2000mの2歳新馬戦で後続に3馬身半差をつけて圧勝した同馬。ルメール騎手もレース後には「能力があります」と素質を絶賛。管理する手塚貴久調教師は次走について「秋の東京開催のどこかで使いたい」と話していた。
なおフォルラニーニはエピファネイア産駒で母リナーテという血統。母方の祖母がマルペンサであることから、こちらはサトノダイヤモンドの“近親”ということになる。
「ルメール騎手は奇しくも来春のクラシック有力候補2頭が、ともにサトノダイヤモンドとゆかりのある馬となりましたね。今後も両馬とコンビを継続し、順調に賞金を積み重ねて大舞台まで駒を進めれば、本番で難しい選択を迫られることになるかもしれません」(同)
タリフラインを管理する古賀調教師は「ポテンシャルがあり、これからの馬です」と将来性についてコメント。次走については未定のようだが、ルメール騎手の心を一気に引き寄せるようなパフォーマンスを披露してくれることに期待したい。