【天皇賞・秋】「何故」イクイノックスVSドウデュースは実現したのか。大目標のジャパンCから急遽の方向転換…世界No.1ホースの「将来の既定路線」とは
「史上空前のメンバー」「最強馬対決」など、この秋一番の盛り上がりを見せている29日の天皇賞・秋(G1)。
ファンの注目が例年以上に集まっているのは、他でもない。日本競馬が世界に誇るNo.1ホース・イクイノックスが参戦を決めたことで、同世代のライバル・ドウデュースと約1年半ぶりに激突するからだ。
今年の天皇賞・秋は元々、昨年のダービー馬ドウデュースの復帰戦として注目されていた。
昨年の日本ダービー(G1)でイクイノックスを破って世代の頂点に立ったドウデュース。その後は、日本競馬を代表して欧州に挑戦するも、本来の力を発揮できずにニエル賞(仏G2)、凱旋門賞(仏G1)を連敗。失意のまま年内休養となった。
その間に日本競馬の頂点に立ったのがイクイノックスだ。10月の天皇賞・秋(G1)で古馬を一蹴すると、年末の有馬記念(G1)でG1連勝。ドウデュースを押し退ける形で最優秀3歳牡馬に輝き、年度代表馬にまで上り詰めた。
世界に挑戦して敗れたドウデュースと、国内で覇権を握ったイクイノックス。世代最強馬論争は大きくイクイノックスに傾き、欧州で惨敗を繰り返したドウデュースをライバルという意見はほぼ聞かれなくなった。
そんな評価をドウデュース自ら覆したのが、今年2月の京都記念(G2)だ。2着マテンロウレオに3馬身半差をつけたレースは、主戦の武豊騎手が「ダービー馬らしい走りができた」と絶賛する圧勝劇。全国の競馬ファンに復活を印象付けると共に、数少ないイクイノックスを倒し得る馬の筆頭として、その名が挙がるようになった。
同世代の英傑の再戦が待望される中、両者はドバイですれ違う。だが、この遠征は2頭の明暗が大きく分かれる結果となった。
国内外で今年のドバイターフ(G1)における最有力とみられていたドウデュースだが、左前肢のハ行が判明し、まさかの出走取消。その一方で、ドバイシーマクラシック(G1)を3馬身半差で圧勝したイクイノックスは、そのパフォーマンスが世界No.1と認められた。
あのドバイから約半年、紆余曲折を経た2頭が再び激突しようとしている。競馬ファンにとっては観るだけでも価値のある待望の対決だ。
だが、そもそも何故、イクイノックスは天皇賞・秋に参戦することを決めたのだろうか。
今春の宝塚記念(G1)で改めて最強を証明したイクイノックス。当初、秋の大目標として発表されていたのは11月のジャパンC(G1)であり、おそらく年内はこの1戦だけと思われていた。
その背景には、イクイノックスの唯一の弱点と言える体質の弱さがある。実際に昨年、本馬が皐月賞(G1)に挑んだ際は前年11月の東京スポーツ杯2歳S(G2)以来、約5か月ぶりとなる休み明けが話題を呼んだ。陣営が勝てばレース間隔の最長記録となる異例のローテを選択した背景には、使いたくても使えない体質の弱さがあったのだ。
そこから今回の天皇賞・秋まで、しっかりと間隔を空けて使われてきたイクイノックス。だからこそ、この秋はジャパンCの1戦だけと考えられてきたのだが、陣営はここにきてジャパンCと約1か月間しか空いていない天皇賞・秋の参戦を発表。
全国の競馬ファンにとっては嬉しい限りだが、これまでの「イクイノックス」としては異例のローテだ。一体、どういった経緯で参戦が決まったのか。そして、当初の目標だったジャパンCはどうするのか――。
業界に太いパイプを持ち、競馬界に深く精通した『競馬セブン』の関係者に話をうかがってみた。
「まず、イクイノックスの秋の大目標がジャパンCであることは変わっていません。
その背景には、ノーザンファームも含めた陣営に『ジャパンCを勝って、歴代賞金王に輝く』という目標があるからです。現在、総獲得賞金14億8918万8100円で歴代7位のイクイノックスですが、1着賞金5億円のジャパンCを勝てば、歴代トップのアーモンドアイの19億1526万3900円を上回ります。さらにドバイシーマクラシックを勝っている本馬がジャパンCを勝つと、200万ドル(約3億円)のボーナスが出ることも大きいですね。
その上で今週末の天皇賞・秋を使うということは、イクイノックスがいよいよ競走馬として本格化し、課題だった体質の弱さを克服しつつあるということ。今回は休み明けになりますが、元々フレッシュな状態でこそパフォーマンスを発揮できる馬。当初の予定を変更しての参戦になりますが、状態面に不安はないと思います」(競馬セブン関係者)
先月に木村哲也厩舎へ帰厩したイクイノックスは、今月から美浦の坂路やウッドを交えながら順調に追い切りを消化。木村調教師も「トラブルなくこられているのが何より。エネルギーがある状態に持っていきたい」と状態の良さを認めている。
「ここだけの話になりますが、ノーザンファーム系の一口馬主クラブが無駄なく賞金を獲得するため、いわゆる使い分けを行っているのは有名な話。もしドウデュースがイクイノックスと同じノーザンファーム系の一口馬主クラブの所属馬なら、イクイノックスの参戦はなかったかもしれません。そういった意味では、成るべくしてなった2強対決と言えるかもしれませんね」(同関係者)
関係者が指摘した通り、数多くの有力馬が所属するノーザンファーム系の一口馬主クラブだからこその事情だが、これには元JRA騎手の安藤勝己氏も「そういうのって正直、つまらんで」と苦言を呈している。
ここ数年で最も豪華メンバーと言われたレースはアーモンドアイ、コントレイル、デアリングタクトという3頭の三冠馬が激突したジャパンCだ。だが、その背景にはアーモンドアイがノーザンファーム系の一口馬主クラブのシルクレーシングの所属であることに対して、コントレイルとデアリングタクトは非ノーザンのオーナーだった。
今回の2強対決実現もドウデュースのオーナーが、非ノーザンのキーファーズであることは無関係ではなさそうだ。
「イクイノックスは、早くから社台スタリオンステーションでキタサンブラックの後継種牡馬として期待されている馬。引退後の種牡馬入りはすでに既定路線と言えますが、関係者としては少しでも『箔』をつけて、将来の看板種牡馬にしたいと考えているでしょうね。
というのもイクイノックスの父キタサンブラックは、今でこそ社台スタリオンステーションの看板になっていますが、元は日高のヤナガワ牧場の生産馬で、社台グループとは関係の薄い馬。
ノーザンテーストに始まり、リアルシャダイ、トニービン、ブライアンズタイム、そしてサンデーサイレンスと、その子供ディープインパクト……歴代のトップサイアーを手掛けてきた社台グループとしても、やはり『自分たちの手で看板を作りたい』という意地にも似た思いがあると思います。
イクイノックスはそんな生産界、種牡馬界の絶対王者のプライドを背負っていますし、その上で『歴代賞金王』というのは格好の宣伝材料。2年後に産駒がデビューするコントレイルの初年度の種付料がディープインパクトと同じ1200万円という高額だったことが話題になりましたが、今後の成績によってイクイノックスはそれ以上のスタートを切るかもしれません」(同関係者)
競馬は「馬主・牧場・騎手・調教師」という4つで形成されていると言われるが、今回の話だけでも『競馬セブン』が、そのすべてに深く精通していることがわかる。
では、肝心の馬券の方はというと『競馬セブン』は前年の天皇賞・秋(G1)や有馬記念(G1)など、イクイノックスが出走した要所のレースをすべて的中。
ましてや、天皇賞・秋は過去7年で6度の的中と完全に『競馬セブン』の“ドル箱”と化しており、今年のドウデュースをはじめ、他の有力馬についても「もうほぼ完全に精査は終わっています」と揺るぎない自信を見せている。
「面白いのはスターズオンアースでしょう。社台グループの大元である社台ファームは、ここ10年ほどノーザンファームに主導権を奪われる格好でしたが、ここ数年でかつての輝きを取り戻しつつあります。
特に、今年は牡馬三冠路線のタスティエーラVSソールオリエンスをはじめ、先日の秋華賞(G1)もリバティアイランドに最も迫ったのが社台ファームのマスクトディーヴァでした。ノーザンファームVS社台ファームという構図は激化していますし、スターズオンアースはノーザンファームにとっても気になる存在でしょうね」(同関係者)
そう展望を語った『競馬セブン』は今週末、天皇賞・秋における【勝負買い目・馬連3点(隠れ穴馬含む)】を特別無料で公開する。ということは、イクイノックスとドウデュースの2強のワンツーゴールでは決まらないとみているのだろうか。今回の取材を受けてくれた関係者に伺ったところ「詳細は公開を楽しみにしていてください」とけむに巻かれてしまった。
他にも、今回で一端が垣間見えた『社台軍団の本音』や『週刊セブン砲』など、創業27年の老舗が誇る魅力的なコンテンツが満載の『競馬セブン』。イクイノックスVSドウデュースの天皇賞・秋を皮切りに、これからますます盛り上がっていく秋のG1戦線の強い味方になってくれるに違いない。
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※本稿はPR記事です。