【デイリー杯2歳S(G2)予想】ダノンキラウェアは過剰人気と見て押さえまで!勝負馬券は前走内容の割に人気のない2頭から
今回は後のG1馬も通っている登竜門的な2歳重賞、デイリー杯2歳S(G2)を予想していく。
先週の振り返り。まずみやこS(G3)だが、「△」セラフィックコールが豪快な差し切りで圧勝。2着に「▲」メイクアリープが来たものの、3着はノーマークのウィリアムバローズ。あとクビだけペプチドナイルががんばってくれれば的中だったのだが……。昨年のこのレースで大敗していたので検討しなかったのだが、人気していても押さえるべきだった。
そしてアルゼンチン共和国杯(G2)。「▲」マイネルウィルトスが2着、3着は同着も「◎」チャックネイト、「△」ヒートオンビートの両馬を押さえていたのに、肝心の1着が切ったゼッフィーロ。目黒記念(G2)4着に物足りなさを感じて軽視したものの、走ってしまえばあっさりだった。勝っていれば3連複2つ取れたと思うと口惜しい。
予想に戻ろう。
まずは過去10年、馬券に絡んだ30頭の前走データを見ていく。20年から昨年まで阪神1600mの開催だったが、傾向に差がないのでまとめてみる。
未勝利戦 10頭
新馬戦 8頭
新潟2歳S 3頭
小倉2歳S、ききょうS(OP) 各2頭
オープン特別 5頭
となっている。
先週の京王杯2歳S(G2)は前走重賞組の好走が目立っていたが、この時期で、しかもG2戦ながら未勝利と新馬からの挑戦で通用してしまうようだ。前走重賞組が振るわないわけではないが、半数以上が勝ち星を挙げてからの2戦目で好走しているので、キャリアはそれほど気にしなくて良さそう。
続いて人気順の成績を見ていく。
1番人気 3-3-2-2
2番人気 3-3-0-4
3番人気 2-0-1-7
4~6番人気 2-2-5-21
7~9番人気 0-2-2-23
10番人気以下 0-0-0-12
となっている。
1番人気はほぼ鉄板。16年と17年に連続して負けているが、近5年は毎年馬券圏内で3勝を挙げている。押し出された1番人気でなければ信用しても良いだろう。それに対して2番人気は今ひとつ、3番人気はアテにできない数字になっている。
もっとも近5年なら3番人気が2勝しているので、データ的には信用できなくても、流れは来る方向に向いていそうだ。近5年で最低人気は7番人気(2頭)で、8番人気以下の馬は来ていないので、極端な穴狙いは禁物だろう。
これを踏まえて「◎」は実績の割に人気がない1番クリーンエアとする。
前走は新潟2歳S(G3)。外枠からのスタートで、中団まで下げて控える競馬。緩いペースで流れていく中、少しポジションを下げたところで直線へ。逃げ馬が前で粘る展開で、勝ち馬が交わしていったところで、後ろから追いかけたものの逃げ馬を交わせず3着に終わった。
8月新潟の新馬戦(1600m)でデビューしているのだが、中団前目から上がり33.8秒の最速タイムをマークして差し切り勝ち。勝ちタイムはそこそこであったが、前走は重賞ということもあって、1.6秒短縮して3着となった。この時の上がりは最速ではなかったが、やはり33秒台の脚を使っており、ポテンシャルの高さを証明している。
過去10年で言えば、このレースで馬券圏内に入った馬は最低でも前走掲示板が必須。そういう意味でも、重賞で3着は条件をクリアしており、走破タイムも問題なし。人気がなさそうならなおのこと押さえたい1頭だ。
「○」も人気薄の5番メイショウサチダケを挙げる。
前走は9月阪神の新馬戦(1400m)。6頭立ての少頭数のレースで、内枠を生かして先手を取り先頭へ。前半は緩めのペースだったが、後半ペースアップしてそのまま直線へ。直線でも脚色が衰えず、後続を3馬身離しての完勝だった。
デビュー戦は6頭立てのところ、スタート直後に1頭が競走中止となり、5頭で争われたこともあるのだろうが、2歳の1400m戦にしては好タイム。上がりも逃げて最速の34.4秒を使われては後続も手の打ちようがない。
今回は1ハロン延びるわけだが、父はマイナー種牡馬のアドミラブル。こちらは青葉賞(G2)を勝ち、日本ダービー(G1)でも3着に入るなど長距離向き。1ハロンの延長は血統的にも、前走の内容でも余裕の勝利だったので問題はないだろう。
このレースは意外に前残りするレースでもあり、上手く捌いて先手を取れれば同型馬がいないようなので、前残りする可能性はある。人気もないので、敢えて押さえてみたい。
「▲」は人気サイドだが8番フルレゾンを推す。
前走は9月阪神の未勝利戦(1600m)で、スタートから後ろに下げて控える競馬。平均ペースで流れていき直線へ入ると、逃げ馬が粘っているのを大外から追い込んで一気に抜き去り、1馬身差をつけて勝利した。
デビュー戦は8月新潟のマイル戦。出遅れたこともあって中団より後ろからの競馬を強いられたが、上がり2位の33.0秒で追い込んで3着に入った。このレースで勝ったのは先々週のアルテミスS(G3)で3着に入ったスティールブルーだった。
初戦の敗戦は出遅れがすべてだったと言えるが、すんなり出ればきっちり勝てるだけでなく、1分33秒3と優秀なタイムをマークしている。このレースで十分に通用する勝ちタイムであり、上がりも最速であった。
ポテンシャルの高さはこの2戦で十分証明されたと思われ、人気するのも当然と言えば当然だが、牝馬限定戦ではなく敢えて混合戦に回ってきたのも勝機を見いだしてのことだろう。であれば、押さえておくのがセオリーというもの。
「△」は同じく人気しそうだが、4番ダノンキラウェアとする。
前走は7月新潟の新馬戦(1600m)。6頭立ての少頭数レースで、単勝1.2倍の圧倒的1番人気を背負った。レースでは中団に控える競馬から、前残りしているところを上がり最速の脚であっさり交わし勝利した。
血統的にもNHKマイルC(G1)を勝ったダノンスコーピオンの全弟という良血馬。もっとも、その兄はそのNHKマイルCを最後に勝ち星から見放されて凡走続きではあるが、早い時期に活躍できるのはおそらく受け継いでいるはず。
勝ちタイムはごく平凡なものだったが、上がりは33.2秒と鋭い切れ味を見せた。平坦の京都コースでこの脚を繰り出されると、太刀打ちできる馬もそうはいないのではないか。
ただ、7月に新馬戦を勝って3カ月半の休養明けということで、鉄砲が利くかどうかが未知数である。人気を背負いながらあっさり凡走も考えられるので、印を下げて押さえまで。
ということで、今回は1番、4番、5番、8番の4頭で3連複BOX4点勝負とする。人気サイド2頭をチョイスしたので、順当に決まるとトリガミの可能性もなくはないが、2頭は人気のない実力馬と見極めた馬。人気薄をあざ笑う好走を見せてくれれば、好配当に期待できよう。