重賞「39連敗」のイケメン騎手がマイルCSで名誉挽回へ!? 「指示通りに運べず、申し訳ありません」エリザベス女王杯からの奮起に期待

撮影:Ruriko.I

 この秋に開催されるJRAのG1は全部で12レース。今週末のマイルCS(G1)が終われば後半戦突入となる。

 秋のマイル王を決める一戦で人気を集めそうなのは、セリフォスとシュネルマイスターのG1勝ち実績のある2頭だ。前者は昨年の当レースを4角13番手から差し切り勝ち。後者も現在のマイル界ではトップクラスの切れ味を誇る。

 そんな2頭と遜色ない末脚を持つのが、2走前のエプソムC(G3)で重賞初制覇を遂げたジャスティンカフェ(牡5歳、栗東・安田翔伍厩舎)だ。

 エピファネイア産駒の同馬は、前走・毎日王冠(G2)で7着に敗戦。これが響いてか、『netkeiba.com』が公開している予想オッズでは8番人気に留まっている。

 とはいえ、昨年の当レースで福永祐一元騎手(現調教師)を背に6着に敗れたものの、4角15番手からセリフォスに次ぐメンバー中2位の上がり3Fタイムを叩き出したように、その末脚は確かだ。しかも最後の直線で前が壁となり、ブレーキをかける場面もあった。不利がなければ突き抜けていてもおかしくない脚色だったことを覚えているファンもいるはずだ。

 秋初戦の前走は末脚不発に終わったが、ひと叩きされ気配は上昇。1週前と最終追い切りの時計と軽快な動きを見る限り、状態面の上積みは必至だろう。

重賞「39連敗」のイケメン騎手がマイルCSで名誉挽回へ!?

坂井瑠星騎手 撮影:Ruriko.I

 そんなジャスティンカフェの鞍上を託されたのは、甘いマスクで女性ファンも多い26歳の坂井瑠星騎手だ。

 坂井騎手といえば、昨秋にスタニングローズとのコンビで秋華賞(G1)を制してG1ジョッキーの仲間入り。その後も朝日杯フューチュリティS(G1)、今年のフェブラリーS(G1)と約4か月の間にG1を3勝してブレイク。春にはNHKが密着取材するなど、今をときめく注目の次世代スター候補である。

 ただフェブラリーSでG1・3勝目を挙げたのを最後に、JRAではG1どころか重賞も勝てず、目下39連敗中。その39敗目となったのが先週末のエリザベス女王杯(G1)だった。

 秋の女王を決める一戦で、坂井騎手がコンビを組んだのは重賞2勝の実力馬アートハウス。骨折明けとはいえ、休み明けを苦にしない馬だったこともあり、穴党の熱い期待を集めたが、残念ながら13着に敗れた。

 この敗戦に坂井騎手は「指示通りに運べず、申し訳ありませんでした」と、謝るしかなかったようだが、コメントの内容から伝わる通り、陣営の意図した競馬ができなかったようだ。

「アートハウスとは初コンビで臨んだ坂井騎手ですが、実は陣営から『行く馬に行かせて、2~3番手から』という指示が出ていたようです。しかし、逃げることが予想されたローゼライトらを制してハナに立ち、そのまま馬群を引っ張る形に……。直線半ば過ぎまでは先頭で粘っていましたが、最後は力尽きてしまいました」(競馬誌ライター)

 2月はフェブラリーSを勝ち、その翌週にはサウジアラビアで1351ターフスプリント(G3)も制すなど、飛ぶ鳥を落とす勢いだった坂井騎手。ただ春はケンタッキーダービー(米G1)で騎乗予定の馬が直前に出走取消の憂き目に遭い、日本ダービー(G1)ではスタート直後に落馬と、もうひとつ波に乗り切れなかった感はある。

 ただ、この秋はレモンポップとのコンビで南部杯(G1)を制覇し、今月上旬にはJBC2歳優駿(G3)も優勝した。結果的に“騎乗ミス”といえそうな先週の敗戦を糧に、今週のマイルCSでリベンジに燃えているはずだ。

 先週同様、穴馬のジャスティンカフェとのコンビで挑む今週のマイルCS。果たして坂井騎手は春以降の鬱憤を晴らすだけでなく、先週の“騎乗ミス”で失った信頼を取り戻すことができるか。その手綱さばきに注目だ。

GJ 編集部

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