【マイルCS】「川田将雅キラー」に大万馬券的中の期待! 人気はなくてもG1馬の実力は侮れず…昨年に続く「大穴激走」のサイン?
秋のG1シリーズが開幕して、ここまで5つのG1レースが終了したものの、いずれのレースも1着馬に騎乗していたのは、C.ルメール騎手(天皇賞・秋、菊花賞、エリザベス女王杯)と川田将雅騎手(スプリンターズS、秋華賞)の2人だった。
全国リーディングを争う関係にある両者だけに、上位人気馬に騎乗した際の信頼度の高さは十分。一昔前は「いつも武豊」といわれていた頃もあったが、近年は「またルメール?」「また川田?」というケースも珍しくなくなった。
今週末のマイルCS(G1)でもルメール騎手がシュネルマイスター、川田騎手がセリフォスに騎乗予定。ここまで来ると予想をすっ飛ばして、2人の馬連1点勝負で問題ないと思えるほどになりつつある。
ただ、二度あることは三度あるどころか五度もあったなら、タイミング的にそろそろ疑いたくなるファンも出始める頃合い。昨年との連覇を狙うセリフォスは、川田騎手ではなくD.レーン騎手の好騎乗が功を奏しての優勝でもあり、シュネルマイスターにしてもルメール騎手が騎乗しながら5着に敗れていたことは懸念材料だ。
そこで改めて昨年のマイルCSの結果を振り返ると、ひと際目を引いたのは8番人気で2着に食い込んだダノンザキッド(牡5、栗東・安田隆行厩舎)の存在。オーナーのダノックスは、当時リーディングにまだ手が届かなかった川田騎手を全面的にバックアップし、現在も良好な関係が続いている仲といえる。
昨年のマイルCSではダノンスコーピオンに騎乗して11着。強いて言うなら川田騎手がトップジョッキーに上り詰めたこともあってか、かつてのような優先度とは異なりつつある。他の有力馬に騎乗するケースも増えてきたため、今回はセリフォスに騎乗することになったのかもしれない。
その一方で思い出しておきたいのは、ホープフルS(G1)でG1を制したことのあるダノンザキッドと川田騎手のちょっとした複雑な関係である。
本馬は、北村友一騎手が騎乗したデビュー戦を除いて、昨夏の関屋記念(G3)まで9戦連続で川田騎手が騎乗したお手馬なのだが、同じ重賞で他の騎手が騎乗した際に不思議と川田騎手の騎乗馬に先着していたのだ。
■ダノンザキッドと川田騎手の騎乗馬の成績
22年毎日王冠 4番人気3着→2番人気4着レイパパレ
22年マイルCS 8番人気2着→4番人気11着ダノンスコーピオン
23年大阪杯 10番人気3着→3番人気9着ヴェルトライゼンデ
23年宝塚記念 8番人気13着→12番人気12着ブレークアップ
同じ馬相手に3連敗したため、ネットの掲示板やSNSでは、人気を上回る騎乗馬で元お手馬に敗れた川田騎手に対し、「面白くないだろうなあ」「面目丸潰れ」「見捨てるのが早かった?」という声も聞かれたが、今年の宝塚記念(G1)で初めて先着。偶然とはいえ、川田騎手にとって不本意なジンクスになり始めていた嫌な流れもストップした。
しかし、重箱の隅をつつくような話になるのは承知の上で、あえて触れてみるなら宝塚記念の騎乗馬は、これまでと違って川田騎手の騎乗馬の方が、ダノンザキッドより人気のない馬だった点だ。
そうなると、セリフォスがダノンザキッドより下の人気になる可能性は限りなく低いと考えられる今回のマイルCSで、再現することがあっても驚けないのではないか。
「川田将雅キラー」ともいえそうな大穴の先着ジンクスは続くのか。それとももはや完全に過去の偶然となるか。もしこれがサインとなるようなら、大万馬券の的中も夢ではないかもしれない。