【マイルCSの真実】1番人気が10連敗中……ポイントは「波乱の使者」岩田康誠の十八番!?

撮影:Ruriko.I

 19日に行われる今年のマイル王決定戦・マイルCS(G1)を予想する上で大きなポイントの1つになるのが、4年ぶりの「京都」開催だろう。

 グランアレグリアの連覇があって、ここ3年で1番人気が2勝と堅い印象があるマイルCSだが、これらはすべて阪神開催。最後の京都開催だった2019年から遡ると、1番人気が勝ったのは2009年のカンパニーが最後ということは頭に入れておきたい。

 1番人気は10連敗中……これが京都のマイルCSだ。

 だが、その一方で2019年から過去10年の内、8年は2~5番人気が勝利。荒れるというよりは、1番人気馬にとっては相性が悪いレースということになる。

岩田康誠騎手

「波乱の使者」岩田康誠の十八番!?

 ちなみに残りの2年は8番人気のダノンシャーク(2014年)、13番人気のエーシンフォワード(2010年)が勝利したもの。実は、この2年には今年のマイルCSを予想する上で大事なポイントがある。ともに鞍上が岩田康誠騎手であり、決まり手は得意の「イン突き」だったのだ。

 また、2018年にはW.ビュイック騎手とステルヴィオが内からズドンと決めたように、岩田康騎手に限らず、イン突きが決まりやすいのも京都のマイルCSの特徴といえる。

 ちなみにこの年は、上位3頭が1番、2番、3番と馬番順で並んだが、賢明な読者ならこの現象に覚えはないだろうか?

 そう、先週のエリザベス女王杯(G1)である。

 勝ったブレイディヴェーグが1番、2着ルージュエヴァイユが2番、3着ハーパーが3番だった先週のエリザベス女王杯の舞台は、マイルCSと同じ京都の外回りコースだ。しかも、この3頭の4コーナーはハーパー→ブレイディヴェーグ→ルージュエヴァイユの順で、最内の経済コースをきれいに縦列していた。

 つまり、今の京都・芝外回りコースは、それだけ内側を通った馬が圧倒的に有利なバイアスにあるということだ。今年もイン突きで決まる可能性は十分にある。

 これらを踏まえ、マイルCSの優勝候補としてまず挙げたいのがソウルラッシュだ。

 単純に最もイン突きしやすい1枠1番は大きな武器。鞍上がタイトな馬群になりやすい海外で経験豊富なJ.モレイラ騎手という点も大きく、イン突き候補の最有力と言って良い存在だろう。

 次点が、C.ルメール騎手のシュネルマイスターだ。

 この秋の菊花賞(G1)、そして先週のエリザベス女王杯を、共にイン突きで制しているのがルメール騎手。外に持ち出す大味な競馬が目立つシュネルマイスターだが、この大一番でルメール騎手がインを狙ってくるかもしれない。G1連勝中のこのフランス人騎手には、イン突きのリスクを背負えるだけの精神的な余裕があるはずだ。

 最後に大穴になるが、マテンロウオリオンの名を挙げておく。

 昨年のNHKマイルC(G1)2着の後は苦戦が続いているマテンロウオリオンだが、今年のマイラーズC(G2)ではイン突きを敢行して、勝ったシュネルマイスターから0.2秒差の5着に健闘している。鞍上の横山典弘騎手が再現を狙ってくれば、あの時以上の結果になってもおかしくはないはずだ。

GJ 編集部

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