岩田望来「芝のほうがいい」も次走はチャンピオンズC(G1)…かつてイクイノックスも撃破、皐月賞馬は何故ダートにこだわるのか
2022年の皐月賞(G1)を制したジオグリフ(牡4歳、美浦・木村哲也厩舎)。同レースは2着イクイノックス、3着ドウデュース、4着ダノンベルーガと、改めて見てもレベルの高い相手だった。26日のジャパンC(G1)にも出走する強敵3頭をねじ伏せた1勝は、非常に価値あるものに違いない。
そんな同期たちに対して、ジオグリフは我が道を歩み続けている。今年に入ってからサウジC(G1)、ドバイワールドC(G1)と海外のダートを転戦。その後は芝の宝塚記念(G1)を挟み、再びダートの南部杯(G1)に出走した。
「「皐月賞馬のダート初出走」は稀で、過去ではダービーグランプリ(G1)を勝った1996年の皐月賞馬イシノサンデーが有名だ。ただ、ジオグリフのダート成績は振るわず「もう一度芝で見たい」というファンの声も上がっている。
その感想は当事者にもあるようで、宝塚記念→南部杯と騎乗した岩田望来騎手は「個人的には芝のほうがいい印象を受けました」と進言するコメント。しかし、同馬の次走は12月3日、ダート1800mのチャンピオンズC(G1)に決まった。
皐月賞馬がダートにこだわる理由
ダートにこだわる理由としては、父ドレフォンという血統面が大きいといえる。本馬は現役時代、BCスプリント(G1)をはじめ、米国でダートG1を3勝。種牡馬としてもデシエルトやサンライズフレイムなど、ダートで活躍馬を輩出している。皐月賞後、ジオグリフは芝で低迷気味だっただけに、ダートでの変わり身が期待された。
そして迎えたダート初戦、今年のサウジCでは4着と好走。敗れはしたが、ダート有力馬のクラウンプライドや、ジュンライトボルトらに先着する結果だった。
だが、サウジアラビアのダートはウッドチップ混じりの軽い馬場で、芝向きの馬も走りやすいとの見方が強い。実際にサウジC覇者のパンサラッサも、馬場の性質が違うドバイワールドCや、3年前だが国内ダートの師走S(L)では結果を残せず。その適性面は、ジオグリフも同様の可能性があるはずだ。
ドバイワールドCの結果を受けて、次走は芝G1馬として宝塚記念に進んだが、戦前はダート戦の帝王賞(G1)との両睨みだった。芝で再起を図るか、ダートでの可能性にかけるか……デビュー前からノド鳴りも心配されているため、難しい選択だったかもしれない。
次走のチャンピオンズC、ジオグリフの手綱を握るのはW.ビュイック騎手の予定。昨年の香港C(G1)以来となる名手とのコンビで、ダートの強豪を相手取る。イクイノックスらを倒した「世代の雄」の復活に期待したい。