単勝163.9倍激走「大抜擢」の4年目原優介が感謝の10万馬券連発! チャンピオンズC(G1)のウィルソンテソーロは何番人気でも怖い!
熱心な穴党に「今、大穴で最も期待できる騎手は?」という質問をしたら、「原優介!」と答える人はもう少なくないはずだ。それくらい、今の原優介騎手は“乗れて”いる。
25日、東京競馬場で行われた4Rの新馬戦は、12番人気のスタンリーテソーロ(牡2歳、美浦・稲垣幸雄厩舎)が勝利。今年7月に枠連のJRA歴代最高配当を53年ぶりに更新した話題の穴男・原騎手がこの日も超人気薄を持ってきた。
結果は2着馬に1馬身1/4差をつける鮮やかな逃げ切りでも、最内の1枠1番から出遅れるなどレースは決して盤石ではなかった。
厳しいスタートとなったが、原騎手は「リカバリーできるスペースがあった」と即座に再加速。上手く最内のスペースに潜り込むと、勢いそのままにハナに立った。このレース運びには見守った稲垣調教師も「ジョッキーが出していってくれた」と感謝。出遅れをものともしない思い切った逃げで、三連単37万馬券の立役者になった。
さらにこの日の原騎手は、これだけで終わらなかった。最大の見せ場は9RのカトレアS(OP)だ。
原騎手が騎乗したジョージテソーロ(牡2歳、美浦・嘉藤貴行厩舎)は、単勝163.9倍という16頭中15番人気。こんな人気薄でも軽視できないのが、今の原騎手の恐ろしいところだ。
4Rこそ出遅れたが、今回は好スタートからハナへ。しかし、内からモアザンワンスが主張してきたことで、あっさりとハナを譲っている。だが、これも原騎手の作戦の内なのだろう。何故なら「距離(1600m)に不安があった」と振り返っている通り、ジョージテソーロは1300mまでしか走ったことがなかったからだ。
結果的には、この判断が奏功した。道中で力を温存できたジョージテソーロは「無理なく走れて、直線に向いた時もいい手応え」との鞍上の言葉通り、一時は粘るモアザンワンスを交わして先頭へ。最後はC.ルメール騎手の3番人気アマンテビアンコにねじ伏せられる格好だったが、単勝163.9倍で2着を確保。三連単は58万馬券の大波乱だった。
ウィルソンテソーロは何番人気でも買う!
「今週はローカルのない2場開催ということで、実績のないジョッキーにとっては乗り馬の確保すら大変な状況。この日は原騎手の騎乗馬も14→12→15→15番人気と人気薄ばかりでしたが、これで1勝2着1回ですからね。最近の原騎手の穴ジョッキーぶりは記者の間でも有名になってきました。
それにしても、今日馬券に絡んだ2頭はともに『テソーロ』で知られる了德寺健二オーナー(名義は了德寺健二ホールディングス(株))の所有馬。原騎手とテソーロといえば、先日ウィルソンテソーロで来週のチャンピオンズC(G1)参戦が決まったばかり。ジョッキーとしても、いいプレゼントになりましたね」(競馬記者)
ウィルソンテソーロといえば、川田将雅騎手とのコンビで交流重賞3連勝。しかし、チャンピオンズCでは川田騎手がクラウンプライドに騎乗するため、4年目の若手に通算2度目のG1チャンスが回ってきた。
前走のJBCクラシック(G1)5着に敗れたこともあって人気薄が予想されるが、今の原騎手であれば一考の余地は十分にあるはずだ。