武豊「一番強い」友道康夫師「とても気分が良さそう」の裏で自身は低空飛行…ドウデュース復活に貢献した戸崎圭太に同情の声?【有馬記念】

ドウデュース 撮影:Ruriko.I

 競馬ファンのみならず、普段は競馬をやらない層も注目した有馬記念(G1)だが、今年のグランプリを制したのは、武豊騎手とドウデュース(牡4、栗東・友道康夫厩舎)のコンビだった。

 秋の復帰戦となった天皇賞・秋(G1)で7着、2戦目のジャパンC(G1)でも4着に敗れ、一部では燃え尽きてしまったのかと心配する声すら出ていたが、暮れの大一番で見事な復活勝利を演じたあたりは、「さすがレジェンド」「それでこそドウデュース」といった称賛の声が相次いだ理由だろう。

 レース後のコメントでも、天皇賞当日に発生した想定外の負傷で戦列離脱を余儀なくされていた武豊騎手が、「ドウデュースが一番強いと思って乗りました」と振り返れば、管理する友道調教師からも「武豊騎手が乗っている時はとても気分が良さそうで、1週前追い切りにも乗ってくれて、動きが変わっていきました」と、ベストパートナーの復帰に喜びを見せていた。

ドウデュースの復活に貢献した戸崎圭太騎手の存在

戸崎圭太騎手 撮影:Ruriko.I

 その一方で、主戦を欠いた秋2戦のドウデュースに代役として騎乗していた戸崎圭太騎手の存在も功労者として思い出しておきたい。

 結果的には凡走してしまったとはいえ、休み明けを2度使われたことでドウデュースの状態も着実にアップ。騎乗したレースでアクシデントやトラブルもなく、レジェンドにバトンを渡すことに成功した。武豊騎手が見事なエスコートでドウデュースを勝利へと導いたことは確かだが、戸崎騎手も「チームドウデュース」の一員として役割を果たしたはずである。

「レース後はいつもと変わらない感じで、豊さんやドウデュースの関係者に祝福の言葉を送っていましたが、内心は少々複雑な気持ちだったかもしれませんね。最終追い切りでドウデュースが格下の馬を相手に併せ馬で遅れるなど、まだ本調子ではないのではと疑う声も出ていました。

そういったこともあってか最終的にも2番人気。ところが、終わってみれば完勝だった訳ですから、豊さんへの乗り替わりが最大の勝因と考えるファンも少なくなかったと思います。ネットの掲示板やSNSでは、戸崎騎手も頑張っていたという意見もあれば、有馬記念に戸崎騎手が乗っていたら勝てなかったかもしれないという意見も見掛けました」(競馬記者)

自身はG1の裏開催で低空飛行が続いた

 こればかりは実際に騎乗していないのだから、どうなったのかは分からないものの、最近の戸崎騎手が好調と言い難かったのも確かである。

 秋G1で騎乗したのは、スプリンターズSのピクシーナイト、代打騎乗のドウデュース(天皇賞・秋&ジャパンC)、ライラック(エリザベス女王杯&有馬記念)の5回。クラシックや2歳G1にも騎乗することなく、ほぼ徹底して裏開催に腰を据えていた。

 トップクラスのジョッキーがG1で不在ということもあり、戸崎騎手クラスなら騎乗馬の質も自然と高くなるはず。ここで存在感を発揮しておきたいところなのだが、固め打ちはほとんど見られず、先週の段階で12月中山も5勝止まりの低空飛行。積極的にG1開催のある他場で騎乗していた横山武史騎手の勝ち数を下回っている。直近で重賞を勝ったのも8月新潟の関屋記念(G3)が最後だった。

「上位人気馬に騎乗する機会が多く、当然ながらコメントも求められる立場ですが、最近は一言二言の素っ気ないケースも増えてきたようです。突っ込んだ質問をしてきた記者にはノーコメントを貫くことも……。一部の記者からは、川田騎手に少し似てきたという話も出ていたみたいですよ」(別の記者)

 昨年は全国リーディングのタイトルを獲得した川田将雅騎手を押しのけて「MVJ」に輝いた戸崎騎手。以前騎乗したことのある馬が後のG1馬となるなど、今年は何かとツキに見放されていた印象も残る。来年は心機一転して巻き返しに期待したいところだ。

GJ 編集部

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