充実一途の坂井瑠星「1日4勝」で開幕ダッシュに成功! レモンポップ&フォーエバーヤングで見据える2024年世界獲り
若きリーディング候補の坂井瑠星騎手が開幕ダッシュに成功
6日、京都競馬場で行われた6R・3歳1勝クラスは、1番人気のピューロマジック(牝3歳、栗東・安田隆行厩舎)が勝利。前走はゴール前でアタマ差競り負ける惜しい内容だったが、今回はその鬱憤を晴らすかのように鮮やかに逃げ切り、単勝1.3倍に応えた。
「このクラスではスピードが違うと思っていました。順当勝ちだと思います」
またまた、坂井瑠星騎手だ。2024年の競馬開幕日となったこの日、1Rをいきなり勝利して“開幕ダッシュ”を成功させた坂井騎手だったが、その勢いのまま3、4Rを連勝。このピューロマジックとの勝利で、早くも今年4勝目となった。
「初日から積極的に前に行く競馬がハマっている印象ですね。昨年、キャリアハイの107勝を挙げ、自身初の100勝超えを果たした坂井騎手ですが、今年はいよいよリーディング争いに食い込んでくるかもしれません。
1Rを勝った際には、先日の能登半島地震を受けて『当たり前に競馬ができていることに感謝しながら、1鞍1鞍頑張っていけたら』とコメントするなど、もうすでにトップジョッキーの自覚は十分。今年最も楽しみな若手騎手の1人でしょうね」(競馬記者)
勝ち星だけでなく「内容」も充実
昨年は勝ち星も然ることながら、レモンポップとのコンビでフェブラリーS(G1)とチャンピオンズC(G1)を勝利するダートG1統一制覇を達成。他にもレモンポップと南部杯(G1)、フォーエバーヤングと全日本2歳優駿(G1)を勝利するなど、内容面でも充実した1年を送った。
また、坂井騎手といえば師匠の矢作芳人調教師の方針もあって、積極的な海外遠征が目立つことでも知られている。若手騎手の中では群を抜いた海外経験を誇り、昨年もサウジアラビアで1351ターフスプリント(G3)を勝利しただけでなく、ドバイ、アメリカ、韓国、オーストラリアと世界を巡った。
「昨年のリーディングがC.ルメール騎手の165勝なので、数字的にはまだまだ差があると思いますが、坂井騎手の場合、あれだけ積極的に海外で騎乗しての107勝ですから上積みは十分。真面目な性格で、ずっと競馬のことを考えていられるタイプなので今年、もう一段上に上がればリーディングも見えてくると思います」(別の記者)
この日、ルメール騎手は騎乗せず、昨年のリーディング2位の川田将雅騎手も未勝利に終わった。無論、たった1日かもしれないが4勝は堂々のリーディングトップだ。昨年の大きな手応えを糧に、デビュー9年目の今年は、坂井騎手にとって、さらに大きく飛躍する1年になるかもしれない。