根岸S(G3)回避もあの「史上最重量ホース」が復帰間近? 世代最高候補ヤマニンウルスと「2大巨頭」へ
28日に行われる根岸S(G3)は、来月18日に行われるフェブラリーS(G1)への優先出走権をかけた前哨戦。主役不在も謳われるG1に名乗りを上げるべく、素質馬たちが名を連ねた。
その中でも、重賞2連勝中のドライスタウトは本命候補と目されたが、残念ながら怪我で回避を表明。症状は全治未定の屈腱炎とのことで、フェブラリーS本番への出走も厳しいと見られる。
もう1つ残念なのは、同じく根岸Sを予定していたドンフランキー(牡5歳、栗東・斉藤崇史厩舎)の回避。前走の東京盃(G2)では単勝1.4倍の人気に応えて重賞2勝目、今回も出走していれば人気を集めただろう実力馬だ。
しかし、昨年11月に全治3ヶ月以上の骨折が判明し、休養に入って現在に至る。時期的に復活は近いと思われるが、フェブラリーSへの出否も定かではなく、実戦復帰はもう少し先になりそうな雰囲気だ。
そんなドンフランキーを所有する早野誠オーナーは、自身のXで同馬の近況を報告。馬体重588kgで前走を制した大型馬は、休養を経てさらに増量したのか、20日には「これから40㎏超ほどダイエットです」と明かした。
昨年のプロキオンS(G3)では594kgの馬体を揺らして重賞初Vを飾り、「史上最重量でのJRA重賞勝利」も達成。その能力はもちろん、馬体重もさらに成長しているようだ。
ヤマニンウルスと「2大巨頭」へ
重量級のダートホースといえば、デビュー4連勝でオープン入りを果たしたヤマニンウルス(牡4歳、栗東・斉藤崇史厩舎)も記憶に新しい。ドンフランキーと同じ斉藤厩舎が送り出す大物だ。
536kgで登場したデビュー戦から、前走の雅S(3勝クラス)では582kgまで増量してきた同馬。その影響もあってか、明け4歳ながら、デビューから未だ4戦しかしておらず、先述のドンフランキーの怪我や馬体重も含めて、斉藤調教師の苦労が伺えるところか。
それでも実力は確かなだけに、この2頭が本格化すれば同厩舎で二枚看板という未来もあるだろう。どちらも主戦場はダートだが、戦績を見るとドンフランキーは短距離、ヤマニンウルスはマイル~中距離と、それぞれの路線で暴れてくれそうだ。
馬体の成長も続けば、ドンフランキーの最重量記録を塗り替える争いも見られそうだが、あまり重いと脚元への不安なども大きくなりそう。ここはクロノジェネシスやジェラルディーナなど、G1馬を輩出してきた斉藤厩舎の腕の見せどころか。
まずは休養中の2頭が順調であることを願い、正式に次走が決まるのを待ちたいところ。他にも楽しみな馬が多いダート路線だが、その先頭で“大きな背中”を見せるのは彼らかもしれない。