川田将雅、藤岡佑介ら20期生から「最後の大物」出現か。昨年6勝から覚醒の2024年…「リーディング独走」の最中に起きた落馬事故にヒヤリ

絶好調の障害リーディング騎手が…

 10日、小倉競馬場で行われた4R・障害4歳以上未勝利は9番人気のユーベルント(牝6歳、美浦・堀内岳志厩舎)が勝利。ここ4走5→5→4→5着と勝ち切れないレースが続いていたが、そんな鬱憤を晴らすかのような3馬身差の快勝だった。

 その一方、このレースで不本意な注目を集めてしまったのが、ルレーヴドゥリリ(牝7歳、美浦・田中剛厩舎)に騎乗していた上野翔騎手だ。

 小倉の障害コースを2周する2860mのレース。各馬順調に2周目に突入したが、向正面の2号障害(いけ垣)を飛越して着地した際にルレーヴドゥリリがバランスを崩して転倒。上野騎手が落馬し、ヒヤリとするシーンがあった。

 平地よりも危険が伴う障害レースでは残念ながら落馬は付き物だ。だが、上野騎手にとっては負傷した左足や頭部も然ることながら、色々な意味で痛い落馬負傷だったかもしれない。

 というのも、ここ最近の上野騎手には“神”が降りていたからだ。

14戦5勝の快進撃、初の障害リーディングも視野

 昨年、年間6勝という成績だった上野騎手だが、今年は先週までに5勝。障害レース全体が14レース行われる中での5勝といえば、如何に上野騎手が“独り勝ち”していたかがわかるはずだ。ちなみに14戦5勝の勝率33.3%はC.ルメール騎手や川田将雅騎手をも上回っている。

 まさに破竹の快進撃で2024年をスタートさせていた上野騎手は、冒頭の小倉4Rでも2番人気馬に騎乗と十分に6勝目が狙える状況だった。

 しかし、まさに好事魔多しということだろうか。落馬してしまった上野騎手は左足と頭部を負傷し、今週の騎乗をすべてキャンセルせざるを得ない状況に……。次の5Rで騎乗予定だったアランデルはレース後に代打騎乗した大江原圭騎手が「強いです。掴まってるだけでした」とコメントする楽勝だっただけに色々な意味で“痛い”落馬だった。

「年明けから絶好調だった上野騎手にとっては、残念な落馬になってしまいました。ただ、幸い上野騎手が騎乗していたルレーヴドゥリリ、落馬に巻き込まれた井上敏樹騎手とクリノサンシャインとも『異常なし』とのこと。

本人も軽傷だったようで、アランデルがレースを終えた後の脱鞍などを手伝っていたそうです。今年は自身初の障害リーディングも狙えるでしょうし、頑張ってほしいですね」(競馬記者)

 ただ記者曰く、上野騎手の爆発の兆候は「昨年からあった」という。というのも勝ち星こそ6勝だったが2着は9回、3着が14回もあり「非常に乗れていた」とのこと。昨年の3着以内率32.6%は、14勝を挙げて障害リーディングを獲得した石神深一騎手の28.6%を上回っている。

 ちなみに上野騎手が落馬してしまったこの日、唯一の重賞レースだったクイーンC(G3)を制したのは川田騎手。一昨年に自身初のリーディングジョッキーとなり、今年は2度目の栄冠に挑んでいるが、実は上野騎手と川田騎手は同じ2004年にデビューした競馬学校20期生という間柄だ。

 他にも吉田隼人騎手や津村明秀騎手、藤岡佑介騎手、丹内祐次騎手など今も第一線で活躍するジョッキーがズラリと並ぶ競馬学校20期生。今年また1人、全国の競馬ファンにその名を轟かせる名手が現れるかもしれない。

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