戸崎圭太「悲願」の日本ダービー(G1)へ「マカヒキ、ドウデュースと遜色ない」超大物がクラシックの主役に急浮上!「今年は俺だったのになぁ」の悔しさから5年

戸崎圭太騎手 撮影:Ruriko.I

共同通信杯で圧倒的な強さ見せたジャスティンミラノ

 11日、東京競馬場で行われた共同通信杯(G3)は、4番人気のジャスティンミラノ(牡3歳、栗東・友道康夫厩舎)が勝利。デビュー2連勝で、春の牡馬クラシック戦線に大きく名乗りを上げた。

 2021年のエフフォーリア、種牡馬としてブレイク中のスワーヴリチャードなど、勝ち馬だけを取ってみても後の名馬がズラリと並ぶ共同通信杯。今年も朝日杯フューチュリティS(G1)の1着馬ジャンタルマンタル、2着エコロヴァルツが顔を揃えるなど、登竜門に相応しい好メンバーが集っていた。

 しかし、鞍上の戸崎圭太騎手が「強い勝ち方をしてくれた」「強かったです」と手放しに絶賛したように、終わってみればジャスティンミラノの1強だったと言っても過言ではないかもしれない。

 10頭立ての少数精鋭となったレースで、戸崎騎手が「スタートが決まらなかった」と振り返った通り、ジャスティンミラノのスタートは決して良くなかった。しかし、そこから戸崎騎手が軽く促すと、瞬時に反応して2番手まで浮上。そのまま最後の直線に向くと逃げ粘るパワーホールをあっさりと交わし、最後は2歳王者ジャンタルマンタルの追い上げに1馬身半差をつけて完封した。

「デビュー戦でも非凡なところを見せていましたが、今回も着差以上の強さだったと思います。

その能力も然ることながら、特筆すべきは戸崎騎手も『乗りやすい』と絶賛していた操縦性ですね。スタートでやや出負けしたこともあって、そこからポジションを取りに行ったのですが、まったく引っ掛かるところもなく、すんなりと折り合っていました。気性面の成熟度はこの時期の3歳馬としては群を抜いていますし、後のクラシックでも大きな武器になると思います。これは先々が楽しみな大物が出てきた印象です。戸崎騎手は『今度こそ!』ですね」(競馬記者)

 記者がそうエールを送ったように、戸崎騎手の共同通信杯といえば2019年の勝ち馬ダノンキングリーを思い出す読者も少なくないはずだ。

ダノンキングリー 撮影:Ruriko.I

「今年は俺だったのになぁ」の悔しさから5年

 今回のジャスティンミラノと同じく、2歳王者だったアドマイヤマーズに完勝したことで一躍クラシックの主役の1頭に躍り出たダノンキングリーと戸崎騎手。だが、皐月賞(G1)と日本ダービー(G1)で共に3番人気に支持されたものの3着、2着とあと一歩手が届かなかった。

 特に日本ダービーでは前年のエポカドーロに続く、2年連続の2着。これには『競馬ラボ』のインタビュー企画『週刊!戸崎圭太』で「今年は俺だったのになぁ」と珍しく悔しさを滲ませていた。

 その後、5歳の春にようやく安田記念(G1)を勝利し、悲願のG1初制覇を飾ったダノンキングリー。だが、その背中に戸崎騎手の姿はなく、同コラム内では「正直、悔しいですし情けないのが本音」と元主戦騎手としての複雑な思いを語っている。

 そんな戸崎騎手にとって頼もしいのが、ジャスティンミラノを管理する友道調教師に他ならない。日本ダービー3勝を誇る名伯楽は「調教の動きはマカヒキ、ワグネリアン、ドウデュースと現時点で遜色ない」と自身が手掛けたダービー馬3頭を引き合いに出すほど自信を持っているだけに、悲願のダービー制覇を目指す戸崎騎手としても心強い限りだろう。

 あのダノンキングリーの共同通信杯から5年。奇しくも、また2歳王者を2着に退けて優勝した戸崎騎手。「乗りやすかったので、距離も問題ない」という言葉は皐月賞だけでなく、5月の日本ダービーを見据えているはずだ。

GJ 編集部

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