「ちゃんと走れなかった」武豊&エコロヴァルツの敗戦に3年前を思い出したという声も…「3頭妨害」レジェンドはレース後に過怠金処分
11日、東京競馬場で行われた共同通信杯(G3)は、ジャスティンミラノと戸崎圭太騎手のコンビがキャリア2戦目で重賞を制覇。牡馬クラシック路線に新たなスター候補が誕生した。
テン乗りにもかかわらず勝利に導いた戸崎騎手はレース後、「追ってからも味のある馬で、強かったです。乗りやすかったので距離も問題ないと思います」とパートナーを絶賛。皐月賞(G1)、日本ダービー(G1)へ視界が一気にひらけたことは間違いない。
その一方で、3番人気だった武豊騎手とエコロヴァルツ(牡3歳、栗東・牧浦充徳厩舎)のコンビは5着に敗戦。初めて連対を外す結果に終わっている。
武豊騎手のお手馬の1頭である同馬は、昨年のコスモス賞(OP)を6馬身差で圧勝するなど、ここまで3戦2勝。前走の朝日杯フューチュリティS(G1)こそ追い込み届かず2着だったが、初マイルだった上に不利も受けていただけに、負けてなお強しといった内容だった。今年初戦のここは春につながる好内容が期待されていたに違いない。
しかし「レース前からテンションが高く、心配していました」とレジェンドが振り返った通り、パワーホールが作り出した1000m通過62秒7というスローペースに折り合いを欠くなど不安が的中。
なんとかなだめながら最後の直線に入ったものの、すぐ前にいた勝ち馬ジャスティンミラノとの差は開く一方。最後はなだれ込むように掲示板の5着を確保するのが精一杯だった。
「今年のクラシック候補の1頭であるエコロヴァルツの走りを楽しみにしていたファンも多かったと思いますが、前半であれだけ折り合いを欠いてしまいましたからね……。東京の芝1800mで行われた世代限定重賞ということもあってか、3年前の東京スポーツ杯2歳S(G2)を思い出したという声も一部ファンから聞かれました。
このレースで武豊騎手は3番人気アルナシームに騎乗していたのですが、今回と同じように道中で折り合いを欠くと暴走状態となり大敗。レース後の武豊騎手は『ノーコントロールでした』と折り合いがつかなかったことを話しており、その後、同馬とのコンビは解消となりました」(競馬誌ライター)
レジェンドはレース後に過怠金処分…
また、エコロヴァルツはスタート直後に内側に斜行。他馬の走行を妨害したことで、武豊騎手にはレース後、過怠金5万円の処分が下されている。
「被害を受けたのはショーマンフリートとミスタージーティー、ディマイザキッドの3頭ですね。ミスタージーティーは2番人気でここは勝ち負けを期待された1頭ですが、不利も響いて7着。エコロヴァルツのすぐ隣の枠だったショーマンフリートはシンガリの10着という惨敗を喫することに。
ディマイザキッドはなんとか盛り返して4着を確保。もちろん故意ではありませんが、やや後味の悪い結果となってしまったことは間違いなさそうです」(同)
「引っ掛かかってしまい、ちゃんと走れなかったです」
レース後にはそう話して肩を落とした武豊騎手。今年初戦は厳しい結果となってしまったエコロヴァルツだが、これまでの3戦で見せた走りからして能力を秘めていることは疑いようがない。果たして次走で名誉挽回できるだろうか。