【ダービー卿CT】過去10年で1番人気はたった1勝…荒れるハンデ重賞は今年も継続? 混迷極める1戦の「激走候補」2頭が激アツ!
土日合わせて4つの重賞が行われた先週末。23日の毎日杯(G3)こそ1番人気のノーブルロジャーが2着と意地を見せたものの、勝ち馬メイショウタバルからは6馬身差の完敗を喫した。同日の日経賞(G2)も、2.3倍の支持を受けた長距離巧者・ボッケリーニが5着に敗れてしまった。
また翌日のマーチS(G3)でもブライアンセンスが勝ち馬から1秒差の6着。さらに高松宮記念(G1)も1番人気のルガルが10着と、終わってみれば4戦全敗というありさまだった。
1番人気の裏切りが目立った先週の重賞だが、馬券妙味という意味では非常に美味しいレースだっただろう。
今週30日の中山競馬場で行われる、芝のマイル重賞ダービー卿チャレンジT(G3)もまた、過去10年で1番人気が【1.1.1.7】と1番人気の勝率が低いレース。『荒れるハンデ重賞』として知られているだけに、一筋縄ではいかなさそうである。
そこでこのレースで波乱を演出してくれそうな激アツ馬を2頭、ピックアップしてみた。
例年同様今年も難解な1戦となっているが、その中で特に注目したいのが、近走で好成績を残しているセッション(牡4歳、栗東・斉藤崇史厩舎)だ。
昨年のNHKマイルC(G1)こそ13着と大敗したものの、秋の始動戦である仲秋S(3勝クラス)を古馬相手に快勝。続くキャピタルS(L)こそ4着止まりだったが、1月の京都金杯(G3)では勝ち馬から半馬身差の2着と好走している。
セッションは先行力に加えて、最後の直線でひと脚が使えるタイプ。京都金杯では2番手を進み、直線で先頭に立つも、内から伸びてきた勝ち馬に交わされての敗戦となった。だが、関係者によれば結果論としつつも、「少し仕掛けどころが早かったのも敗因のひとつ」と力負けではなかったと思わせるコメントも寄せられた。
今回は鞍上を務める横山武史騎手の判断力が試される1戦となるだろう。勝負どころさえ間違えなければ、上位進出はおろか待望の重賞制覇すらも十分にあり得るはずだ。
もう1頭は昨年の覇者であるインダストリア(牡5歳、美浦・宮田敬介厩舎)だ。
昨年はこのレースで初重賞制覇を達成し、その後の飛躍も期待された。しかしエプソムC(G3)を7着で終えると、京成杯オータムH(G3)7着、スワンS(G2)8着と成績が振るっていない。それもあってか、今回は競馬ポータルサイト『netkeiba.com』での単勝予想オッズで10番人気前後と軽視されており、馬券妙味はたっぷりだ。昨年の覇者が再び同舞台で栄冠に輝いても不思議ではない。
追い切りの動きは先週こそ今ひとつだったものの、今週はしっかりと時計を出している。まだ肩回りなどの迫力こそ足りないものの、状態は整っていると見てもいいはずだ。スタッフも、「昨年勝った相性の良いコース。さらに、時計がかかっている今の馬場は同馬にとって好都合」と勝負度合いが強そうだ。
ということでダービー卿CTは、セッション、インダストリアの2頭を推奨したい。これから続く春のG1戦線に向けて、軍資金の獲得を狙うには絶好の狙い目となるのではないか。なお、本レースの発走は30日の15時45分を予定している。