関東のベテランに「電撃引退」の噂が急浮上?モチベーション低下に近年の風潮も関係…「ラスト騎乗」は皐月賞開催日の中山か
先日、引退後にJRA競馬学校教官への転身が報じられた武士沢友治騎手に続き、同じく大庭和弥騎手も3月31日付で騎手免許を取り消した。関東所属の同騎手は2月7日付でフリーから美浦の小手川準厩舎に所属となっていたが、これからは調教助手として厩舎を支えていくことになりそうだ。
競馬の方は4月に入って春のG1シーズン真っ盛り。今週末は牝馬の桜花賞(G1)、翌週には牡馬の皐月賞(G1)が開催される。ひとまずは“人事異動”も落ち着いて、さあこれからというタイミングだったのだが、ここへきてまたひとり引退する噂のある騎手がいるという。
春G1真っ只中で関東のベテランに引退の噂……
「まだ公にはなっていませんが、現場サイドでは少し前から引退するのではないかという話は出ていました。名前は出せませんが、関東の某ベテラン騎手です。年齢的にもそろそろ引退を考える時期なのかもしれませんが、過去にG1を勝っていますし、騎乗依頼が減少しても食べていくには困らないくらいの成績を収めていましたから、この話を聞いた時は少し驚きました。
近しい人物に聞いたところ、どうやらモチベーション低下が最大の理由みたい。かつてに比べて懐の深い調教師や馬主が減り、結果を出しても上のクラスに行けば、他の騎手に乗り替わるケースも増えています。そんな中でも可愛がってくれる馬主がいて、晩年はそういった馬主の恩に報いようと続けていたようにも感じます」(競馬記者)
昭和生まれのジョッキーなので、最終的にはそういった現在のドライな風潮に嫌気が差したのかもしれない。記者の話によると皐月賞が行われる14日の中山開催をラストデーにして鞭を置くという話だ。
まだ公表していないのは、同情などで騎乗依頼が来たり、このことで取材などが増えたりするのを防ぐ目的だそうです。某大物馬主との固い絆でも知られた関東のいぶし銀だが何とも彼らしい引き際だと記者は評していた。
人気薄の穴馬を持って来る穴騎手でもあり、馬券でお世話になったオールドファンも多いはず。現役を引退した騎手は、その後に調教師や助手など、競馬に関わる業種に就くことも多いのだが、彼の場合は競馬界と距離を置く可能性が高いらしい。
横山典弘騎手のように拠点を栗東に移して再起を図るパターンも選択肢にあっただろうが、引退後は目にする機会が無くなると思うと寂しい限りである。当日は最後の雄姿を目に焼き付けておきたい。